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序
序
人気絶頂のアイドルグループ「紅葉坂46」の看板アイドル宝木涼がアイドルからの卒業を発表し卒業コンサート前に催された全国握手会で射殺された。通常アイドルグループの握手会には入口で手荷物検査があるが、検査が行われるのは握手会にやってくるファンだけでありイベントの関係者は行われない。今回の事件の犯人は知立美沙という二十四歳の女性であり宝木涼のファンであった。彼女はイベントの運営側のスタッフのフリをして凶器を持ち込み会場内に侵入した。また知立はインターネット上で手製の拳銃の作り方を調べ約一ヶ月ほどかけて手製の拳銃を作り上げそれで宝木の射殺に踏み切ったのである。
なぜ知立は宝木涼を殺したのか?この事件はアイドルのファンだけでなく一般市民をも巻き込んで一大センセーショナルを引き起こす。知立は宝木涼の卒業前の全国握手会で彼女を射殺した後すぐに握手会会場の警備員に取り押さえられそうになるが隠し持っていた包丁で自らの腹を裂き割腹自殺を図る。
これから始まるのは知立の心の闇を描いた闇黒の黙示録であるー