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アナログ魔法  作者: ろー
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出前をとる魔法

目の前に魔女が居る。黒いマントに三角帽子、左手には箒。誰が見ても魔女。普通ではないこの状況になぜか僕は疑問をい抱かなかった。そして抑揚のない声で「お前に魔法をかけてやろう。」魔女が言った。「どんな魔法?」そう聞くと「なんでも思った通りになる魔法だ。」僕は了承した。そんな魔法みたいな魔法ならかけてもらいたいに決まってる。魔女は頷くと何やらぶつぶつと呟き出した。呪文だろう。そして呪文を唱え終わるのと同時に魔女の周りから白い光が現れ、その光は徐々に僕の視界を真っ白に染めて

 ーーーーー「っんまぶしっ」僕は魔法の光で、いや太陽の光で目が覚めた。僕は重い体を起こし光が差し込む窓のカーテンを閉めて一つため息をつきまた布団に入った。

 本日二度目の起床はちょうどお昼時だった。胃がギュルギュルと鳴いて空腹を告げている。昼飯は自分で調達しなければならない。なぜなら、今日は平日なので親は仕事で留守、こういう時はたいていダイニングのテーブルに昼飯用のお金が「これで何か買って食べて」と書かれたメモと一緒に置いてあるのだ。「めんどくせー外出たくねー」

 そう口にした瞬間、僕の体は不思議なくらい軽くなり、そして僕の意図せず勝手に動き出した。自動運転のように動く僕の体は階段を降りてリビングに置いてある固定電話でどこかに電話をかけ始めた。「もしもし、出前を頼みたいんですけど」僕の体が言った。

 受話器を置いた後僕の体は重くなり操縦権が僕に戻ってきたようだった。「何なんだったんだ?今の」僕は思考を巡らせているうちに今朝見た夢を思い出した。「まさか、これがあの魔女が言ってた魔法なのか?」ーーーーーーーーーピンポーン。インターホンがなった。出前が届いたようだ。僕はダイニングテーブルにおいてあったお金で支払いをした。僕は願い通りに外に出ず昼飯を獲得したのである。

 ほんとにこんなのが魔女が言ってた魔法の効果なのか?魔法の力で出前を取るって、そんなの魔法じゃなくたってできるし、魔法ならもっと魔法らしくパッと手品みたいに出してくれよ!!!

 ギュルルルル。「まあいいや、ご飯食べよう。」

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