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魔法少女☆として戦います《4》

 月が出ていないーー新月の夜。

 いつもと同じようにコンパクトに導かれてダークが現れる場所を目指して飛んでいたあかりは、なにか嫌なことが起こりそうな気がしていた。


(月がいないからかな…いつもより夜の闇が深いような気がする。いやいやいや…今日も負けない!がんばれわたし!)


 自分を励ますことを考えながら到着したのは広い公園の一角にあるテニスコート。

 夜でもテニスが出来るように大きなライトがあるが、その光は消してあり、近くにある光源は少し離れた所にある街灯だけだった。


(こういう時はえーっと…)

「《ポア》」


 持っていた太陽をモチーフにしたステッキのモチーフ部分に手を翳し呪文を唱える。

 するとモチーフの中心から光が溢れ、辺りが見回せる程の明るさになった。

 わたしをこの非日常生活に引っ張りこんだ猫ーーシルから以前教えてもらっていた技で、暗い場所でも戦えるようにステッキが光源になるものだ。

 その光で周りを注意しながら視ていたあかりはいつもと違うことに気付いた。


(ダークがいない…?いつもなら出現していてもおかしくないのに)


 いつもならコンパクトに導かれて到着するとダークは既にいるか、到着してすぐに現れていた。

 しかし今は見渡してもダークはいない。

 シルの説明では、コンパクトにはダークの元である負の感情が集まり大きなカタマリになったのを察知する機能があり、その場所に近い魔法少女を選び導く。

 誤差はないと言い切る程コンパクトの導きは正確らしい。


(誰かが消した…?だったらシルかバロネが連絡くれるか。もしかしてマノンとか…ってまだ会ったことないけどさすがに連絡はするよね。)


 うんうん唸りながら考えていたあかりは、突然何かの気配を感じて後ろを振り返る。

 するといつの間にか一人の少年がいた。


「あんたが最近ダークを消す人?」

「えっ」


 見た目はTシャツに短パンと普通の格好をした少年だが、醸し出す雰囲気がどこか異常であった。

 ソルンの姿と同じくらいの年頃のように見えるが、冷えきった目はその辺にいる子供とは違う。

 見つめられゾクッと震えが走ったが、冷静な振りをしつつ少年に問いかけた。


「あなた…わたしが見えるの?」

「見えるよ」

「あなたは、何者…?」


 あかりの問い掛けに少年はふっと笑うといつの間にかあかりの目の前にいた。


「っ」

「俺?なんだと思う?」


 少しあかりより身長が高いのか、あかりの顎をくいっと持ち上げ少年と目が合うように固定される。

 遠くにいても恐怖を覚えたのに、目の前にきた瞬間から体はガクガクと震え、硬直したかのように動けずあかりはされるがままだった。


「ああ、あんた今と普段違うんだね。俺の目は真実を写し、心の闇を見透すことができる。あんたが今抱いてる不満も嫉みも妬みも恐怖も怒りも憎しみも俺が大きくしてあげるよ」


 そう言うと少年の目は更にあかりの目にゆっくりと近付いてくる。


(誰か、誰か誰か!助けてっ)


 じわりじわりと迫ってくる恐怖の為か目を閉じることさえも出来ないあかりは、心の中でただひたすらに助けを乞う。

 すると突然頭の中に声が響いた。


 《……で。……あ……らめな……で、ソルン。諦めちゃダメ、ソルン!!》


 言葉がはっきり聞こえたかと思うと、突然ステッキが眩い程の光を放った。




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