表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/27

12、


「お父様。私の方は順調に結果を出してますが彼方(あちら)側から連絡は何かありませんか?」


 テストを終えたフォセットは休息日に実家に戻るとすぐに父キリアックに尋ねていた。


「いや、まだ何もないよ」

「そうですか…」


 残念そうに肩を落としながらフォセットは学園でノエリアの態度の報告と第三王子が何やら探りを入れていることを話すとキリアックも眉を寄せた。


「…なるほど。ノエリアが生徒会に入っているから警戒して殿下のみが知るなら念のために探りを入れる可能性はあるかもしれないね」

「やはりそう思われます?出来ることなら何もせずに静観していて欲しいんですけど…彼方が動くなら私は何もしなくて良くないですか?」

「私もそうは思うけど…今回はどうしようもないから指示があるまでは下手に抗わずに流れのままにね」


 面倒な話にフォセットはとても嫌そうにしたが父親の話も尤もなので仕方なくといった様子で頷いた。


「…わかりました。あと夏期休暇ですが暫く留守にしますから宜しくお願いします」

「おや?珍しいねぇ。何処に行くのかな?」


 話題が変わったのでキリアックも気分を切り替えるとこの話題はフォセットも興味を唆るものなのか珍しく少し楽しそうにしていた。


「キャラメツ伯爵家のご令嬢に招待を受けましたので行って来ます」

「キャラメツ伯爵領は養蜂で有名だからお土産頼むね」

「勿論わかってますよ。あちらのは本当に美味しいですもんねぇ。私も今から楽しみなんですよねぇ」


 その声はソワソワしていて普段の達観した様子とは違い色気より食い気のまだまだ子供な娘の様子にキリアックも安堵しながら穏やかに微笑んでいた。


「折角ですしあちらで食べ比べさせて貰えないか交渉しないと…」

「なかなか贅沢な交渉だね?」


 キリアックもキャラメツ伯爵領のペリオルビーの蜂蜜が高価なのは知っていたので流石にこれは図々しくないかと心配になった。


「ですよねぇ。個人的にはやはり現地の出来たてを食べたいので頑張ってみますね」

「やり過ぎには気を付けなさいね?」

「そこは弁えますよ」


 話しながら食欲に忠実な様子の娘が暴走しないか心配になるとなんとなくでもその意図に気付いたフォセットは少し拗ねながら頷いた。

 それから二人はペリオルビーの生態と蜂蜜の話をして盛り上がると我が家でも何か出来ないかという話になり今度の視察で何か掴めないかやってみる話になるとフォセットは少し楽しそうにしながら退室した。

 その後は寮に戻りながら彼女の頭の中では蜂蜜の事で一杯になり楽しくなると気が紛れていて彼女にしては珍しく少し浮かれていた。







ここまで読んでくださってありがとうございます。

登場人物の紹介です。宜しければご利用下さい。

フォセット…シャルダン男爵家の双子の妹

キリアック…シャルダン男爵家の当主。フォセット達の父親

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ