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念願の登場人物に会えた!

 ようやく名前が決まり、私は一息ついた。

「大魔法使いフレデリカ=リッツに総神官長クレメンティア=ローデット、そして我らが女王様サフィニア=アルヴィス=ミナティリア。…うん、いい感じじゃない!」

 しかし…この三人の名前を決める時に起きた、アレは何だったんだ?まるで、もう既に決まっていたと云わんばかりに。

「ん~、まあ色々考えても仕方無いか。」

 既に決まっているのなら女神様も教えてくれたっていいのに、とは思うけど。

「あ!もうこんな時間だ!」

 時計を見るともう23時を回っている。思った以上に時間を掛けていたらしい。

 明日も仕事だ。余り夜更かしは出来ない。

 今日は話しを書き上げられなかったので投稿は無し。まあ、こんな日もあるさ。

「じゃ、おやすみなさーい!」

 そして私はまたもや小説の世界に呼び出されるのだった。


   ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


「お疲れ様です、ミナティ様。」

 今日出迎えてくれた女神様は最初に会ったきりの芸術の女神アーティアだった。

「こんにちは。…リブラは?」

 今日はいつもなら真っ先に出迎えてくれるリブラで無かった事に首を傾げる。

「リブラは本日、地方の神殿に出向いていて不在です。」

 少し幼い見た目、中学生くらいかな?のアーティアはニコニコ無邪気にそう答えてくれた。

「地方の神殿に?」

「はい。今ミナティリアは受験シーズンなのです。ですから、リブラだけでなく、ヨーティアとエスターシャも出払っています。まあ、今回の受験に関わる科目を司る女神は皆、同様に出向いてますけど。」

「………」

 受験シーズンとな。そしてその為に女神様たちは出払っていると。…要するに受験生の合格祈願の為に地方の神殿に出張しているって事か。ていうか、今回?

「今回…って事は、受験シーズンって何度もあるの?」

 私は首を傾げる。一年?に何度も受験シーズンが訪れるって…いいのか悪いのか?

「はい。女神の数だけ受験科目は存在するので。全てを一遍にやってしまうと民族大移動が起こって、国が大混乱に陥ります。」

 なるほど。

「まあ、女神の分だけでは無いですが。」

「?」

 苦笑混じりにそう言いながら入って来たのは、二柱の初めて見る女神様だった。

「初めまして、ミナティ様。私は文芸の女神ポレーナです。」

 ちょっと教師を思わせる大人な雰囲気の女神様はそう名乗った。

「ミナティ様、初めまして!私はフィーン!風の女神です!」

 見た目やんちゃな女の子は風の女神様だって。十歳くらいかな?元気溌剌って感じで何だか可愛い。

「ミナティ様。本日はリブラたちに代わって、私達がお相手を務めさせていただきます。」

 アーティアがそう締める。


「ところでさ、ちょっと気になったんだけど?」

 私は早速尋ねてみる。

「何でしょうか?」

 アーティアはニコニコと応じる。

「さっき、ポレーナが受験は女神様だけの分じゃ無いって言ってたけど…どゆ事?」

 この問いに女神様たちは顔を見合わせ

「え~っとですね…」

 アーティアはどう説明したものかと考えているようだ。

「?」

「この世界には学びの場は神殿だけでは無く、魔法使いの為の学校もあるのですよ。」  

「へぇ~」

 そういえば進路を神官か魔法使いかを選べるようにしたんだったね。それでか。

「という訳で、受験シーズンは年に数度に分けて訪れるのです。」

「…数度で足りる?」

 私はボソリと尋ねる。

「……」

 だよね。言っちゃあ何だが、この世界の女神様は兎に角数が多い。今はまだ数人(柱?)程度しか登場させてないけど、まだまだ待機中の方々がひしめき合っているのだ。八百万を舐めちゃあいかんよ?おまけに魔法使いの試験まで入ってくるとなると、ねぇ?

「一つの科目の試験は数年に一度行われる事になります。」

 まあそうなるよね。


   ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


「ところでミナティ様。今日はミナティ様に会って頂きたい方々がいるんです。」

 突然思い出したようにアーティアが私に言ってきた。

「会って頂きたい方々?誰?」

「ふふん。会ってからのお楽しみです!」

 フィーンが悪戯っぽく笑う。

 あ、そうですか。しかし、それで大丈夫か?会って貰いたい方々って、多分あの人たちだよね?寝る前に一生懸命名前を考えたあの人たち。

「では、こちらへ。」

 ポレーナが案内してくれるのか。

 ポレーナに先導され、アーティアとフィーンが後ろから付いてくる。しばらく回廊のような通路を歩いた先に目的地はあった。

 そういえば私、これまであの部屋以外見た事が無かったな。なので移動中に視界に入ってくる美しい庭園に目を奪われまくり、しきりにキョロキョロしまくっていた。

 そんな私を女神様たちが微笑ましく見つめているのに全く気づかなかった…

「こちらです。」

 そう言ってポレーナは重厚な扉を軽々と開ける。

「お待たせ致しました。」

 そう声を掛け、ポレーナは脇に下がり私を前に進ませる。目の前には見目麗しい女性が三人、私に微笑みかけている。

「こちらが創造神ミナティ様でございます。」

 とポレーナに恭しく紹介された。

「……」

 私は何か喋らなければならないのか?と戸惑っていると

「お初にお目にかかりますわ、創造神ミナティ様。」

 ニッコリと微笑み私に挨拶してきたのは、何処からどう見ても女王様の出で立ちの女性。私が想定していたよりもずっと若いみたい。

「私はサフィニア=アルヴィス=ミナティリアと申します。どうぞお見知りおきを。」

 そう言って優雅に一礼する。

「あ、えっと…ミナティです。」

 しどろもどろに名乗る。

「私はクレメンティア=ローデット。この神殿の神官長でございます。」

 とこれまた優雅な一礼をする厳かな雰囲気を醸し出すインテリ美女。彼女を見ていると、無意識に背筋がピン!と伸びてくる。

「これから、私どももミナティ様のお世話をさせて頂く事になります。どうぞ宜しくお願い致します。」

「…宜しくお願いします。」

 私は厳かな雰囲気に気圧されつつ、返事を返す。

「最後は私。フレデリカ=リッツです。この国の大魔法使いよ。」

 とウインクしてきた。

「はあ…」

 クレメンティアとの落差に頭が追いつかない。この人、妙にテンション高くないか?

「うふふ!この私が創造神様にお目見えが叶うなんて!師匠に自慢しなくっちゃ!」

 あ、そうですか…て、この人の師匠ってマリエルだよね?出来れば私も会いたい。

「あらあらミナティ様。師匠に会いたいんですか?」

 コロコロと笑いながらフレデリカが尋ねてくる。

「うん、そりゃ…あとアプリコットちゃんやミィムちゃんにも。」

 あ、フレデリカに言って分かるかな?

「やだなあ、ミナティ様~。勿論あの子たちの事も知っていますよぉ~」

「え?」

 フレデリカ、私の心を読んだ?

「あはは。その辺の事はまた後で。それよりもミナティ様。」

「はい。」

「師匠やあの子達に会いたいなら、まずは私たちとお話ししましょう?」

 フレデリカはニッコリ笑ってそう告げた。

   



  


 





 


 





 



 


   


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