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思いがけない再会2

 今日もやって来ました、小説の世界へ!

 ここに来るようになってからそれなりに経つけど、何度経験しても不思議な気分。

 だって、この世界では私は神様なんだよ?それも最高位の。人(女神様)とすれ違う度に、顔を合わせる度に恭しく頭を垂れられるのは恐縮する。現実世界の私は生活していくのがやっとの一人の人間でしか無いんだし。

 けど、この世界での名前ミナティって呼ばれると何だか凄く嬉しい。

 皆がこの名を呼ぶ時、すっごい良い笑顔になるんだ。…現実世界では絶対に起こり得ないから、これを見る度に私は、ああ、自分の世界に来たんだ〜!って実感するんだよね。

 


 「いらっしゃいませ、ミナティ様。」

 そんな事をつらつら考えていたらリブラに出迎えて貰った。

「いらっしゃ〜い!」

 久々のフィーン。今日も元気だね。

「いらっしゃいませ。」

 ニッコリ笑っているのは…初めましての女神様だね。

「こんにちは、リブラ、フィーン。…それから…?」

「お初にお目にかかります、ミナティ様。」 

 その女神様は優雅に一礼。

「私はテルフィラ。大地の女神でございます。」

「初めまして。」

 へぇ、大地の女神様かぁ。言われてみればそんな感じがする女神様だよね。

 髪は深い緑で瞳は淡めの青。アクアマリンみたいな優しい色合いだ。肌色は褐色で、細身。

 正直大地というより森の女神って感じだけど、この女神様も大変お美しい。

 一通り挨拶が終わった所で、ロザリーちゃんとシンシアちゃんがやって来た。

「沙織、あーちゃん。いらっしゃい!」

「ごきげんよう、美奈子。」

 ロザリーちゃんもシンシアちゃんもカーテシーを披露してくれる。とっても優雅だけど、別に必要無いんだけどな。…もしかしたらクレメンティア辺りが煩いのかもね。

「美奈子。今日は何か用事はあるの?」

 ロザリーちゃんがそう尋ねてくる。

「いや。まだ決めてない。」

「だったら今日はうちに来ない?」

「え、いいの?」

 私は驚いて聞き返す。

「勿論よ。」

 ニッコリ笑って頷くロザリーちゃん。おお!貴族様のお屋敷、とっても興味あります!

 ここで私はハッとして女神様たちを見ると、リブラとテルフィラは頷いている。…フィーンは良く分かっていないようでキョトンとしている。

「じゃ、沙織。よろしくお願いします。」



 そして私たちはロザリーちゃんのお家、エメット侯爵邸にやって来た。

「うわぁ~!」

 小市民の私はロザリーちゃん家を見て、感嘆の声を上げる。いや、マジで凄いです。

「さ、どうぞ。」

 ロザリーちゃん促され馬車を降りると、侍女たちがズラ〜〜っと並んでいた…

「お帰りなさいませ、ロザリー様。いらっしゃいませ、シンシア様。それと…?」

 先頭に立っていた執事さんが声を掛けてくる。

「私のお友達よ。ナミっていうの。」

 すかさずロザリーちゃんが助け舟を出してくれる。

「左様でございましたか。失礼致しました、ナミ様。」

 執事さんは深々と頭を下げる。

「私たちはお部屋へ行っているわ。お茶とお茶うけをもって来てくれる?それから、あの方たちはいらしているかしら?」

「畏まりました。皆様、既にお揃いでございます。」

「さ、こっちよ。」  

 ロザリーちゃんの案内で、私たちはロザリーちゃんの自室までやって来た。

「さ。入って。」

 ニコニコとロザリーちゃんに促される。

 ロザリーちゃんに促され、私は気後れしつつ部屋に入った。

「!」 

 そこには、様々な色を纏った非常にお美しい少女が待っていた。



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