己を分かち 負を喰らう 〜節分異聞〜
節分では
鬼は外
福は内
と言って、
病気や災いを家の外へ追い払い
幸いや福を家の内に招き入れますよね
このとき、豆を使うのは
魔滅というかけ言葉に由来するといいます
さて、鬼は邪気として、
災いの象徴とされていますが、
もう一つ、裏の意味を持っています。
鬼は己二、
己を二つに分かつもの
という意味、
転じて、心を惑わすものの象徴としての意味です
そうした内面の不安や惑いを外に追い出す、という意味も持っています
一方、福にも同じように裏の意味があります。
福は負喰、それから富喰。
それぞれ、
悪いものを喰らう力を内に、
富を喰らう力を内に、
ということで、
逆境を跳ね退ける力を内に取り込む
富を引き寄せる力を内に取り込む
という意味があります
豆は魔滅と言いましたが、
豆を食べるのも、
こうした力を内に取り込む意味があるのです
表の意味でも、
裏の意味でも、
節分に共通するのは
健やかで幸せに過ごせるように
という願いが込められている
ということですね
今年も一年、皆様が幸せでありますように
これはフィクションです。