第39話 再会
どれほどの時間が経ったのか。
もう分からなくなった頃。
固く閉ざされていた扉が開き、ひとりの男が入ってきた。
カツカツと乾いた靴音が近づいてくる。
それが誰よりも傍にいて欲しいと願った人の気配なのだとアリエスが気づくのに、少しの時間もかからない。
「スウィンザ!!」
振り返り立ち上がった瞬間に、彼の胸へと飛び込んでいた。
同時に涙が溢れてくる。
昨日の夜も、先ほどまでもたくさん泣いて、涙はもう涸れてしまったはずなのに。
それでも後から後から溢れてくる。
「アリエス? また白ウサギになっていますね?」
「だって……ずっと待ってたのに」
もう会えないのかと不安だった。
死を迎える恐怖よりも、最終的には彼との再会を望んでいた。
「すみません、予定より随分遅くなってしまいました」
まるで何事もなかったかのように彼は静かに謝罪を告げた。
〈ニュークリアス〉を守護するロボットの中には人工知能を持ったものも多いという。
いくらスウィンザが最新で優秀なAIだとしても……多勢に無勢。
この状況ではスウィンザに勝機は見えず、限りなく排除される確率が高かったのだ。
そうでなくとも致命傷を受けたり、大変な状態になっていてもおかしくはない。
「怪我は? 大丈夫なの?」
「私はAIですから、急所に当たらなければ無傷と同様です」
「ううん、そんなことない。ちゃんとみせて」
「アリエス?」
無理矢理スウィンザの体を観察してみれば、黒衣が所々破れていた。




