表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/49

第3話 八面玲瓏

 スウィンザと呼ばれた青年は、揺れる船体をものともせず上手い具合にバランスを取りながら彼女の後ろでそう解説した。



 月光のような白金髪に淡い青色の瞳。漆黒の衣服に身を包んだ、驚くほどに美しい男だ。


 眉目秀麗、明眸皓歯、八面玲瓏。


 どんな美辞麗句を並べたところで彼の容姿を表すのに十分とは言えないだろう。



 砂船に乗った二人は、白く輝く砂丘の向こうに見える小さな街に向かっていた。



 恒久的信頼性を誇る中枢演算処理装置ちゅうすうえんざんしょりそうち〈ニュークリアス〉。


 永続的正常機能を約束された、極めて優秀なこの装置が世界を治めるようになって早二〇〇年が経つ。


 惑星ひとつ丸ごと全部の管理を担うこの装置は、人間の生活を支えるだけでなくあらゆる存在を制御していた。


 動物、植物、水や大気、天候まで、全てにおいて干渉し、調整しているのだ。



 故に、赤道に近いこの場所でも、空からは燦々と太陽光が降り注いでいるというのに、肌を焼くほどの暑さはない。


〈ニュークリアス〉が自身の存在を隠すために施しているプログラムなのか何なのか。


 ときどき激しい砂嵐で旅人を悩ませるけれど、頬を過ぎる風も、乾いてはいるものの身体の水分を奪ってしまうほどではなかった。



「そう……かぁ。とうとう――」



 ――着いちゃうんだ。



 真っ直ぐ砂船を進めるアリエスは、感慨深げに小さく呟いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ