『ボディバッグ狂い』・・・終わりに
『ボディバッグ狂い』
・・・終わりに
㈠
ボディバッグのない、この部屋から始まったボディバッグ狂いは、瞬く間に自分の趣味の一つになった。もう何年も続いているコーヒー狂いのことを考えると、まだまだボディバッグには精通していないのだが、それでも、数としては十分にボディバッグ狂い、と言える程の量にはなったと思う。
㈡
今日止めようと思っても、思いだけが先行して、当然の如く簡単に終わる気配のないボディバッグ狂いだが、述べてきた様に、ボディバッグとは一言に言っても、様々な狂い方があるが、結局は、片手でコーヒーを飲む様に、体でボディバッグを背負うだけの普通の事なのだ。しかし、これが普通になっているのが、狂気なのだ。
㈢
ボディバッグを普段使わないという方にも、少しでもボディバッグの良さが伝わればと思うが、それにしても、自己満足の範囲で、このように狂えるとは思ってもみなかった。やはり、運命なのだろうか。いつか歳を取って、その時、誰かが自分を見たら、その時の自分は、やはりコーヒーに狂い、ボディバッグに狂っているだろうという強い先見性を、自己に対して持っている。
まだ狂っていたのか、と言われればそこまでだが、まだ狂っていたんだ、と言えれば、それは、人生上の、狂いだったのだと断言できるだろうと思っている。




