表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

音楽会当日 その2

まだまだ続きます。

 根っこ広場で準備(じゅんび)()えたわたしたちは、ドングリ池に向かいます。

 わたしは力を使い、根っこをドングリ池へと伸ばしました。ドングリ池は川のこちら側なので、伸ばすのは楽なのです。


 ドングリ池のほとりには、かがり火がいくつも()かれ、木で組まれた舞台(ぶたい)が用意されています。

 夏の風にかがり火の熱気(ねっき)が乗って、真夏のおひさまの下にいるようです。

 音楽会を聞きに来た動物たちが、少しでも(すず)もうと、ドングリ池に足をひたしたり、池の水を体にあびせかけています。

 

 向こう側チームはどこでしょうか。……来ました。フクロウさんが目を()ますのを待っていたようです。

 

 「ごきげんよう、コマドリさん、ヘビさん、クマさん、フクロウさん。調子はいかが?」

 「こんばんは、根っこさん。それにキツネさん、リスさんにアライグマさんも。みんな素敵な衣装ね。のどの調子はこの通り、ヒンカラララ〜♪ばっちりよ。ミミズのおかげかもね」

 

 そう言って、コマドリさんはウィンクをひとつ。

 コマドリさんの衣装は、オレンジ色のスパンコール・ドレス。(ほのお)に照らされて、()えるように(かがや)いています。髪飾(かみかざ)りに赤い木の実が()してあります。


 「すーはー、ああ、緊張(きんちょう)してきたよ……」


 クマさんは赤い蝶ネクタイに黒いえんび服を着て、コントラバスを持っています。気になるのか、コントラバスの弓に何度も松脂(まつやに)()っているようです。


「んんん♫ぐ〜るぐる〜♫」


 ヘビさんはきんぴかのサックスにぐるぐると巻き付き、サックスのベルになにか入れてます。なにか白いものは、弱音器(ミュート)でしょうか。頭に白いターバンを巻き、ターバンの中心に大きな赤い石を付けています。


 「ホウッホウ、久しぶりにトランペットをお聞かせしますぞ」


 フクロウさんは、赤いサスペンダーに黒いズボン、そして使い込まれ、(みが)き込まれたトランペットを持っています。


 チームで赤い色を付けていて、とても素敵です。


 各チーム(そろ)ったところで、ドングリの数当てを行います。箱の中に入っているドングリの数を、箱をふって当て、当たったチームから演奏順を決めます。

 こちら側チームはリスさん、向こう側チームはクマさんがドングリ当てに出ます。


 ガラガラガラ……


 まずはクマさん。びくびくしながら答えました。おしい、正解よりひとつ少なかったです。


 つづいて、リスさん。


 ガラガララン……


 軽い調子で、ぴたりと中のドングリの数を当てました。

 ドングリ当ては、リスさんの勝ちです。わたしたちは、後の順番を選びました。


 「ボク、わくわくするよ」


 キツネさんが目を三日月のように細めて笑います。



 審査員(しんさいん)は森のみんなです。手にひとつドングリを手にして、演奏が終わった後、良いと思ったチームの前に置くのです。



 そして、いよいよ夏の夜の満月が空高く上がり、特別審査員がドングリ池に下りてきます。



 逆さ虹です。



 森のみんなは、いそいで池の水から上がり体を()き、かがり火のそばに寄りました。

 特別な夏の夜の満月は、月の魔力で逆さ虹を空から下ろしてくれます。

 ですが、下りてくる逆さ虹の力で、真夏が真冬に変わってしまうのです。


 ぴきっぴきぴきっつぁりん


 ゆっくり、ゆっくりと逆さ虹が下りてくるのに合わせるかのように、ドングリ池が(こお)ります。


 きりきりきりきりりり……かちん!


 池の水すべてが(こお)りました。


 「ふん、これぐらいの(さむ)さなら、冬眠(とうみん)するまでもない」


 かがり火の一番近くにいるアライグマさんが、手をこすり合わせてます。いつのまに布団(ふとん)を用意したのでしょうか。とても(あたた)かそうです。


 わたしは火の粉がかかったりしないよう、そっとかがり火の位置をずらしておきました。



 舞台上には、向こう側チームが並びます。

 コマドリさんが向こう側チームのみんなと視線(しせん)()わしーーー


 「Hin! Ka La La La♬ La La♬

   La La La La ♫ RRRR rrrrrrrrra〰︎♪」


 向こう側チーム『RED(レッド)ジャズ』

 絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)たちの「くちばしに妖精(フェアリー)」が始まりました。

REDに関しては、コマドリさんは今はまだ大丈夫ですが、物語上では危惧種といたしました。

曲名に関しては、このように、イメージした元の曲を変えたものがあとひとつ出る予定です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ