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自宅にて⑤
無事、幼馴染みにボコボコにされた私は、床に突っ伏していた。
「ふっ……、花梨は容赦なくて困る」
「お姉ちゃん馬鹿なの?」
「ふぐっ」
既に瀕死の私に妹の容赦ないツッコミが入る。
「妹よ。お姉ちゃんには優しくしないと駄目なんだぞ☆」
「……」
「くぅ……」
あまりに冷たすぎる妹の視線に私の心はポキリと折れてしまう。
「はぁ。馬鹿なお姉ちゃんと話していると私まで馬鹿になりそうだから、もう部屋に戻るね」
「くれぐれも、さっきみたいに煩くしないでよ! 試験勉強で忙しいんだからね、私」
"バタンッ"と言う扉の閉まる音を最後に静寂が広がる。
私は一人孤独に床へ突っ伏しているのだった。