シーン4
「…神谷さん、何で一緒に行かなかったんすか?おれら…仲間じゃないんすか!?」
「…仲間だから信じて待つんじゃねーか。あいつが大丈夫って言う限り、おれたちは信じてまたなきゃいけねー。」
「…神谷さん。…わかりました。おれたちも信じます!」
―それから1時間後。
―ガラッ。
「ん?屋代!!大丈夫か!?」
「…あぁ、何とか話し合いで決着つけた。」
「あいつら何て!!?」
「昨日ケンカしたのがB組の新井らしいんだ。だから、今日の6時に廃工場の駐車場で新井と赤学の城崎がタイマン張ることが決まった。…」
「!!!」
「??…城崎って誰だ??」
「そうか、神谷さんは転校して来たばっかで城崎のこと知らないんすね。城崎ってのは赤学のトップはってるやつです。武闘派で赤学至上最強の男って噂ですよ。」
「ふーん。で、屋代、その新井ってやつは大丈夫なのか?」
「あぁ、今いきさつを伝えてあいつも了承したよ。」
「そうか。新井には気の毒だが、それで済んで良かったな!」
「まぁ、下手したら学校同士の戦争になりかねねぇからな。」
「…やっぱ、屋代はすげーよ。おれだったら落ち着いて話し合いかなん何かできねー。」
「ははは。だろうな!」
―次の日。
「くそ!やられた!!」
「ふぁ〜あ。どうした屋代、朝っぱらから。」
「新井がやられた!」
「ん〜くぁっ。それは昨日からわかりきってたことだろ?」
「…バカ!赤学のヤツらに騙されたんだよ!!新井のヤツ集団でボコられて、今入院してるらしい!」
「あぁ!?どういうことだ!!!赤学のトップってのはそんな卑怯なことすんのか!!!?」
「おれだってわかんねーよ!!城崎がそんなヤツだなんて知らねーしよ!!」
「…おれが赤学行ってくる!!」
「神谷!お前が行っても城崎が出てくるとは思えねー。」
「じゃあどうすんだよ!!!!」
「…おれも行く!」
「…案内よろしく!」
「…場所わかんねーんじゃねーか。」
そして、たった2人の青色が赤い集団の巣に飛び込んでいった。
「叫ぶぞ屋代。」
「…あぁ。」
『おらぁぁぁ、城崎ぃぃぃ!!!出てこいぃぃぃ!!!!!』
その声に反応して、赤い集団が50人近く集まってきた。
「何だてめぇら!青校が何の用だ!!」
「わざわざ学校に乗り込んでくるとはいい度胸じゃねぇか!!」
「殺すぞ!!」
「うるせー、トマト集団。…おい、城崎だせや!!」
すると、集団の奥から男が出てきた。
「おー、おれが城崎だ。」
神谷はずかずかとその男に近づいていった。
「てめー、卑怯なマネしやがって…。」
「あん!?」
「タイマン張れや!」
「何だお前!?この事、熊上はしってやってんのか?」
「…知らねーよ。」バキッ!!
神谷の右フックと共にケンカのゴングがなった―。