シーン2
青空高校。
おれは地元から上京してきたため、何の縁もないこの町で0からのスタート。
つまり大暴れしろってことだな。
へっ、やるからには死ぬつもりで行くぜ!
「えーっと、学生証には3‐Aって書いてあるな…。あ、なぁ3‐Aってドコ?」
「あー、3‐Aなら4階の東館っすよ!」
「サンキュー!…あー…東館わかんねーから連れて行ってくんねぇ?」
「ま、まじっすか!?…じ、じゃあ下までなら…。」
「?」(なんだコイツ、何でびびってんの?)
それで、おれはこの青高の生徒Aに連れていってもらう事にした。
「あ、あれが東館っす。」
「ん?窓ガラスほぼ割れてんじゃん。」
「東館は、檻みたいなもんで、凶暴なヤツや狂ったヤンキーたちがまとめられたクラスばっかりで、ケンカは日常茶飯事、たまに救急車もくるくらい荒れてるんす。」
(おいおい、初っ端ハードル高くないか…。)
「じゃ、授業始まっちゃうんでおれはこれで失礼します。」
「お、おぅ、案内ありがとな。」
そういうと青高生徒Aは走って行ってしまった。
おれは覚悟を決め、東館に入った。
中は落書きとゴミだらけだ。
階段を上り、4階についた。
3‐A。
教室の前に立つとやけにシーンとしている。
―ガラ。
ドアを開けると、無造作に並べられた机があり、誰もいなかった。
(何だよ、まだ誰も来てねーじゃねーか。)
適当に窓際の一番後ろの席に座る。
(先生すら来ねーし、…暇だな。)
「くぁ〜あ。」
思わずあくびが出た。
―ガラ。
すると突然、誰かが入ってきた。
「…誰だ、お前?」
見るからにヤンキーなリーゼント野郎だ。
「今日から転校してきた神谷だ。よろしく。」
すると、リーゼント野郎は近づいて来た。
「おぅ、おれ桑田よろし、く!」バコッ!
リーゼント野郎は、いきなり殴りかかってきた。
「ぐぁっ、…テメー。」
「そこおれの席なんだよ!」ビュン!
そいつの右フックがまたおれに目掛けてきた―。
「―おい、あそこ誰か倒れてんぞ。」
「まじだ、朝っぱらからよくやるな〜!」
「って、おい!あれ桑田じゃねぇか!?」
「おい、桑田!どうした!?大丈夫か!?」
「…転校生だ。…すげぇ…強ぇ…。」
「あん?高校生??」
―ガラッ
ドアを開けると、そこには平然として座っている神谷がいた。
「おいテメー、転校初日からいい度胸じゃねーか!!!」
「やめとけ、桑田だってそんなにケンカ弱ぇほうじゃねぇだろ。おれたちじゃどうにもなんねぇよ。」
「…今日から青校に入った神谷だ。お前ら、おれの下についてくんねーか?」
「なんだとテメー!」
「桑田ってやつはおれの下につくって言ったぜ。」
「!!!?」
「じゃあ、1人ずつタイマンはって、負けた方が下につくってのはどうだ?」
「…じ、上等じゃねーか!やってやるよ!!」
「フン、…じゃあ、行くぜ!!!?」
―ドスッ!!
「ぐぁっ…はぁはぁ。まだ…負け…。」ドサッ。
「もう一人のやつ、かかってこい。」
「いや、おれは止めとく。」
「賢いやつだな。おい、コイツの名前は?」
「白田。」
「…お前は?」
「屋代だ。」
「…へ、よろしく。」
それから神谷は、次々と現れる3‐Aの生徒を撃退していった。
総勢22名、内リタイア1名
その日、3‐Aは全滅した。