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ホワイトwhite  作者: 関 涼介
1/1

白き小さな力

「ヒュウウウー」と吹雪の音が今日も静かな夜の街を駆け抜ける。


吹雪は風と雪がまるで楽しく舞い踊っているかの様に見えた、と誰が思うだろうか。


この少女なら、そう思うかもしれない…


「ジェリア、もう家に入りなさい。風邪をひくぞ」


真っ暗な街道と少女の背中を小さく照らすのは家の扉から漏れた外とはまるで別世界のような暖かい光だった。


「大丈夫だよおじいちゃん。全然寒くなんかないもん」


その暖かい光より負けない位の笑顔で少女は笑った。


ーホワイトwhiteー


「街外れの森林」


森林も街といっしょで吹雪が吹いていた。


「待てぇー!」


この見にくい森の中を一つの隊が走り抜けて行く。


「ようやく追い付いた、ここまでだもう逃げ場はあるまい」

隊に追いかけられていた女は逃げ場を失った。


「20人といったところか…」


女は囲まれながらも不適な笑みを浮かべた。


「何が可笑しい貴様!」


「あら、怖いのね。好きじゃ無いわぁ」


「っ!捕らえろ!」


真っ白な地面に真っ赤な血に染まって行く。


「きっ貴様…獣使いか」


女の周りにいた隊員は全員倒れ、狼が肉を貪っている。


「あら、気づかなかったのかしら」


「犬っころが増えただけで俺は倒せやしない」


「それは事が終わってから言う物よ」


「同時刻ー街のある一軒家ー」


「ジェリア、スープは美味しいか?」


「不味い」


「ハッハッハッハ、兎の肉はお前の口には合わんかったか」


「なんか今日の夜は不味いね、血生臭い」


「それは狼が兎でも狩ったんじゃろ、ジェリアは自然と一体化できるんじゃったな」


「うん、兎は兎でもとても勇敢な兎もいたけどエサになっちゃってる」


「兎も生きるのに必至じゃからの、だが兎の脚力は甘くみてはいかんぞ。それにそろそろ寝なさい力をむやみに使うんじゃない」


「分かってるよ、もう!」



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