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200文字小説集 vol.2

ダブルブッキング(200文字小説)

作者: 日下部良介

 カフェのカウンター席。

 彼女との待ち合わせまで時間をつぶしている。

 カウンターにスマホを置いて雑誌を眺める。

 隣の奴が偶然僕と同じスマホだった。


 スマホが鳴った。

 彼女の名前が表示されている。

 僕はスマホを手に取った。

 隣の奴はその間に席を立った。

「ヒロシだけど」

「えっ?ヒロシ君?どうして?」

 不思議そうな彼女。

「なにが?」

「なんでもない…」

 彼女はそう言って突然電話を切った。



 僕が手にしたのは隣の奴のスマホだった。





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― 新着の感想 ―
[一言] 大爆笑でした!
[一言] 気づかないうちが花……。 でも、真実は突然に姿を現す。 これは天秤に掛けられたのか、はたまた違う理由なのか……想像力を書き立たせられます。 奥が深いです。
2015/09/08 19:19 退会済み
管理
[一言] コントみたいなシチュエーションに笑った。 この2人、お互いの正体を知らないまま意気投合しそうな気がする
2015/09/08 18:37 退会済み
管理
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