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10話 甲八八艦隊

~~~~~~~~~~Nigtside~~~~~~~~~~~~~~~


「張宋級、6隻撃沈!!また、機動部隊も玉砕!!具申します!!艦長、もう撤退したほうが、、、」

さっきまでレーダーを見ていた兵士がくるしげな顔で小太りの艦長に具申した。


「貴様!!それでも軍人か!?全軍前進!!本日中に夜戦に持ち込む!!」

もはや艦隊など壊滅したと言っていい。しかし、この艦長は戦闘というものを知らない。この艦長はいきなり周りの反対を押し切って、空母八隻の艦載機をほぼ全て出撃させ、何百という兵士の命を奪った。この艦長は、艦載機に乗っているのは'物'だと思っている。

機動部隊の壊滅

それはすなわち負けを意味する。たとえ対艦でものすごい性能を発揮する戦艦でも、一隻の空母相手にやられるのだ。戦闘機や艦上爆撃機に囲まれ、艦上攻撃機の魚雷を受ければ沈む。まあ、戦略にもよるのだが、実際、大日本帝国時代の大和も386機ほどの戦闘機の波状攻撃によって沈んでいる。今回の戦闘で、もうすでに旗艦以外の対空防御は破壊しつくされ、張宋級の射程では届かない超長距離射撃でもう旗艦以外の艦は沈みかけている。この艦長はわかっていなかったのだ、FRDが開戦直前にわざわざNIGTに見えるように掲揚した、『Z旗』の意味を、、、

~~~~甲八八艦隊旗艦長門・作戦司令室~~~~~~~~~~~~


「南雲司令官、主砲一斉射、全弾命中しました。まだ敵は進軍してきます!!」

レーダー員が三川と呼ばれる男に淡々と告げる


「93式徹甲弾は順調のようだな」

南雲なくもと呼ばれた男が満足げで、しかし少し不満もある表情で言った。

93式徹甲弾とは、『GPS弾道補正仮帽付被帽付徹甲弾』の事で、水中弾効果すいちゅうだんこうかもあるということだ。水中弾効果とは、目標の手前に落下した砲弾が、水中である程度の距離を水平に直進し、艦船の水中防御部に命中することである。そして徹甲弾てっこうだんとは、装甲に穴をあけるために設計された砲弾である。艦砲・戦車砲・航空機関砲等で用いられ、弾体の硬度と質量を大きくして装甲を貫くタイプと、逆に弾体を軽くして速度を高めて運動エネルギーで貫くタイプが存在する。それでは『GPS弾道補正仮帽付被帽付徹甲弾』とは、GPS弾道補正と仮帽付被帽付徹甲弾に分けることができる。GPS弾道補正とは、衛星から逐一弾に情報が送られ、弾はその情報を元に弾道を変えるというものだ。仮帽付被帽付徹甲弾は2015年にはもうあった(らしい)兵器で、先端に空気抵抗軽減用の仮帽と、その中に弾の跳弾を防ぐための被帽を付けている徹甲弾である。また加工された被帽は着弾時に潰れながら、装甲表面硬化層に対して破砕を及ぼし、弾体の貫通を助ける。


「はい、順調です。また、空母ニミッツがライトニングⅢを20機発艦させました。」

レーダー員がニコニコと爽やかに報告する

「こっちも雲竜と天城から新開発の≪彗星≫を出せ」

ニヤニヤしながら南雲は笑った

「艦長!!≪彗星≫の発艦命令が送られてきました!!」

無線を受けた通信員が艦長に告げる


「ったく、アホすぎる上司を持った!!南雲の野郎、、、アメリカに張り合いやがったな!?バカ野郎が、、、」

見つかったら上官反抗罪(または抗命罪ともいう)で軍法会議になるような文句を平然という艦長はFRDではただ一人!!その名は、、、白川誠しろかわまこと!!ちなみに性別は♀である。


「急いで準備しろ!!≪彗星≫はA/Bだ!!≪九六式きゅうろくしき≫もだせ!!」

誠が艦内放送を使い、搭乗員にスクランブルを伝える。九六式は量産中ではあるが、まだ数が少なく甲八八艦隊にしか配備できていない


『やべぇ、艦長キレてっぞ』

『急げ急げ!!』

搭乗員達が声を上げながらパイロットスーツに着替える。スクランブル要員は着替え終えてエンジンの回転数が上がっているウィーンという音を響かせながら誘導員の指示を待っている。数秒後、誘導員が右手を額の右側の近くに持って行き、そのまま前に素早く持って行く。パイロットはそれにこたえ、グーを作り親指を立てグッドの状態を作る。するとカタパルトが動きプシュー!!っと独特の音を出しながら戦闘機が飛んでいく。≪彗星≫は副座式で後方の人がレーダー、攻撃目標の正確なロックオンを担当する。前方の人は操縦、機関銃、発射を担当する。


『こちら天城、一番機、聞こえるか?』

レーダー員の右側にある無線機から声が聞こえる


「こちら一番機、あとはあれで話そう」

一番機のレーダー員がにこやかに声を出す


『ツーツーツー、トントンツートン、トントントン、トンツーツーツー、トントンツーツー、ツーツーツーツー、ツーツーツー、トンツーツー』

(コチラ一番機、高度1200mヲ航行中)

はい皆さんもうおわかりですよね?そうです。モールス信号です。しかし、このモールス信号はFRDが開発した、登録した相手しか通信を傍受等聞くことはできないものになっていて、まさか電信を使っているとは思わない(はず)だろうとつかっている面もある。

『トンツーツートントン、トントントントントントントントントン』

(了解、突撃セヨ)

そして、彗星の一番隊が残った戦艦に猛攻撃を始める、、、

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