↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

しるし(詩集)

an illusion

作者: さゆみ
掲載日:2013/05/13

昔友人に無理やり誘われ弦楽器のハープをかじった

オーケストラにいるグランドハープではなく小型のハープ

ノンペダルハープなどともいう

畳一畳におさまる大きさで少し乾いた軽やかな音を出す


ペダルがないので半音変えるのは上についてるレバーの上げ下げ

気持ちよく弾けたと音色の余韻に浸っていると

#と♭が出てきて上げろだの下げろだの左腕を酷使する

一種のそれは重労働作業ともいえる


友人はいつの間にか去っていった

それでもこの愛くるしいこげ茶の木目を抱きしめ弦を弾き続けた


ただ弾くだけではだめなのだ

指の腹で強く弦を掴み弾(はじ)きその指をぎゅっと握りしめる

それはまるで音の化身が自分の手を伝い体の中に入り込み

自分がハープになってハープが自分で反響しあうような

淡い勘違い


念願のマイハープも手に入れた


憧れのグリッサンドを靡かせたかった


ハープは弦を紡いでいるようだ

紡いだ弦が音を解き放ち空気中に散らばって無限の響きを醸しだす

まるで詩を書いているようだ

言葉を紡いで浮遊させればそれは無尽に拡がり読み手各々の中に沁みこむ


ハープと詩は似ている

けれどどちらも天性の耀きと努力が不可欠なのであって……



結局 悪行の付けがまわり

愛しいハープを売ってしまった


罰として死んだあとは誰かのPoemの調べに乗せて

地獄からグリッサンドを共鳴させようと思っている










ハープの演奏方法は限りなく不正確で誤りがあるかもしれません。

軽く流して下さいませ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。