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12


ハードな戦闘が続く。


観察している生徒らも、かなり緊張した面持ちで、戦闘の経過を眺めていた。


その中でもやはりアウロニスが指揮役をしている部隊は、綺麗に戦闘として収まっていた。


教師が顔を緩めながら頷いているところを見ると、評価も高そうだ。


多少怪我人も居るようだが、治療師が控えているため、大きな問題もなく戦闘は続けられる。


「J部隊、準備」


呼ばれてウォルターを先頭に前へ出た。


「無理はしすぎないように、自信を持って挑みなさい」


返事をし、配置につく。


ウォルターが口を開いた。


「それぞれの役割を思い出して落ち着いていこう」


緊張させすぎない、丁度いい一言だった。


「はじめ!」


ワーウルフが出現し、前衛の空気がひりつく。


後衛の魔法が空気を揺るがした。


「スパーク!」


「疾風を放て ウィンド!」


ウォルターの詠唱破棄された魔法が先行し、ワーウルフの眼前を火花が散る。


その後に重い風圧が通り抜けて、ワーウルフの体勢を崩した。


「行くぞ!」


前衛3人が風を追いかけるように走り出す。


1人1体で相対し、斬りつけにかかった。


「援護魔法、できるだけ早く続けるぞ!」


ウォルターの声掛けを背に、馴染まない剣の柄を握りなおす。


あぶれたワーウルフが2体跳躍し、後衛陣に迫ってくるのを確認して、剣を構えて地を蹴った。


着地と同タイミングで1体の眼前へ移動し、大きく開かれた口めがけて剣先を突き出す。


そのまま上へ剣を滑らせ絶命を確認した後、もう1体に目を向けるとウォルターの方へと駆けていっていた。


まだ距離はある。


ウォルターの前の前衛とその隣は拮抗しつつも、ウォルターのファイヤーボールで定期的に体勢を崩され、有効打が多い。


そう遠からず勝敗は決まるだろう。


もう一人の前衛も一拍遅れ気味の援護によって食らいつけている。


戦況は悪くない。


ウォルターに駆け寄るワーウルフの後ろを追いかけた。


「うわっ」


その声は丁度今しがた確認していた前衛のものだ。


体勢が崩れてしまったのだろうが、その後ろに控えている後衛はもう詠唱を終えている。


そのままワーウルフに肉薄した。


「なっ!私はいい!前衛をっ」


ウォルターの動転している声を横目に、両手で勢いをつけてワーウルフの首を切断した。


ウォルターと一瞬目が合う。


驚愕の色。


それを意味するところは何だったか、考えるのは後回しにし、ワーウルフの体を土台に跳躍し1回転する。


刃先を、後衛の魔法により、よろけているワーウルフの心臓付近めがけて突き刺した。


突き刺した個体が消滅すると共に、教師からの「終了!」という声が響き渡った。



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