第7話 正体判明!
「ヒロ殿!」
「ちょ、ちょっと待って下さい! 俺の話を聞いてましたよね? その中にどこに駆け落ちの要素がありました?」
「そ、そう言われれば……だが、リーア殿はこう言っているし……」
「あ~もう、リーアさん! 一体、どういうつもりでそういう冗談を言うんですか!」
「あら、誰が冗談だと言いましたか?」
「くっ……こんなこと誰がどう聞いても冗談としか聞こえないでしょ! ね、オジー! オジー?」
「……ヒロ様、非常に残念ですがリーア様が世界樹があるリリージュを離れヒロ様と一緒にこの屋敷にいるのは誰がどう見ても動かしようがない事実です。従いましてリーア様が駆け落ちしたと言えば、それは紛れもない事実として受け入れられるでしょう」
「マジ?」
「マジです」
「じゃ「私は出て行きませんよ?」……なら……」
「ヒロ様……何をお考えになっているかはなんとなく想像が着きますが、人の道に外れることだけはお止めください」
「……分かったよ」
リーアさんの戯れ言は今の状況からどう頑張っても覆せないだろうとオジーに指摘され、ならリーアさんを追い出せばと思ったがリーアさんはここから出て行く気はないと言う。
もし、仮に出て行ったとしても俺との関係を隠すことはないだろうから、状況が好転することはない。
なら、いっそのことと頭の中でちょっとヤバめなことを考えてしまったが、それをオジーに止めてくれと止められる。
「困ったな……でもさ、なんで連れ合いなんて言い出したんですか? さっきまでは単なる好奇心からとしか言ってなかったでしょ?」
「ふふふ、聞きたいですか?」
「……いや、いい。どうせまともに答えてくれそうにないし」
「あら、そんなことありませんわよ。私にもちゃんとした理由くらいありますから」
「へぇ~そう。でも、いいや。それを聞いたところで何かが変わるとも思えないし」
「ええ、そうですね。ヒロ様が精霊に愛されているなんて当たり前のことですものね」
「「「え?」」」
「どうされました?」
リーアさんの言葉に俺だけでなく伯爵やオジーも一緒になって「え?」と驚く。
「皆さん、どうされたのですか?」
「いやいやいや、どうしたじゃなく……今、確か精霊って言いました?」
「はい。言いましたよ。ヒロさんが精霊に愛されまくっていると」
「……」
今度はハッキリと聞こえた。でも……
「俺が精霊に愛されている?」
「ええ、そうですよ。ほら、今も回りにたくさん集まっているのですが……もしかして分からないのですか?」
「……ええ、まったく」
「そうですか。では、お手をお借りします」
「はい?」
「そう緊張なさらずにリラックスして下さい」
「いや、でも……」
「ふふふ、動悸が早いですよ。はい、深呼吸して落ち着きましょう」
「む、ムリです!」
「むぅ~仕方ありませんね。では、こうしましょう。えい!」
「え?」
いきなりリーアさんに手を握られたことで若干呼吸が早くなり心拍数も上昇したことをリーアさんに指摘され落ち着く様に言われるが、それはムリと言うものだ。
だから、正直にリーアさんにそう言うとリーアさんは座っている俺の上に正面から跨がり抱き着いてくる。
伯爵は俺に対し「ヒロ殿、この部屋でそういうのはちょっと……」と言うが、それを俺に言うかと思いながらも反論しようとしたがリーアさんの胸で塞がれ呼吸すら困難だ。
「あん……もう、少しの間ジッとしていて下さい。すぐ済みますから」
「ふぁにば?」
「うん……だから、動かないで下さいと……はい、終わりました。どこか気分が悪いとかそういうことはありませんか?」
「ぷはぁ~具合が悪いどころかむしろご褒美と言うか……ハッ! じゃなくて一体何を……え?」
「ふふふ、成功したみたいですね」
リーアさんの胸に顔を埋められしばらくの間、これはご褒美かとリーアさんの香りと柔らかな感触に身を任せている間にリーアさんがしたかったことは終わったらしく俺の上から降り隣へと移る。
そしてリーアさんが俺に何をしたのか確認しようとして自分の身に起きた異変に気付き驚いているとリーアさんは成功したとほくそ笑む。
そして俺はリーアさんが『ヒロさんは精霊に愛されている』と言ったことの意味がよく分かった。
俺の周りにはフワフワと光り輝くなんとも言えない不思議な球体っぽいのが集まっていたからだ。
「これが精霊?」
「そうです。まだ自我がハッキリと構築されていない生まれたばかりの精霊が殆どですが、生まれたばかりだからこそ純粋な心の持ち主に惹かれるということもあります。ですから……」
「ヒロ殿の元に集まって来た……と」
「ヒロ様が純粋……ですか? それは誰から見てでしょうか?」
「オジー」
「そんなに睨まないで下さいよ。ご自分でも分かってらっしゃるんでしょ?」
「……分かってるさ。でも、オジーにそこまで言われるほどかな?」
「それはご自分がよく分かっていらっしゃるでしょう」
「ぐっ……」
オジーや伯爵が俺のことをどう思っているかはしょうがないとして……俺が精霊に好かれているからリーアさんはそこに興味を持ったというのが本音だろう。
「で、これってオフれないのかな?」
「オフる?」
「うん。ずっと、ピカピカしているのを見ていると目が疲れると言うか、ちらつくから」
「ああ、それなら……」
リーアさんに精霊視のオフり方を教えてもらいやっと通常の視界に戻り普通のありがたさを実感する。
「で、話を戻して申し訳ないけど結局リーアさんは何者なの?」
「あら、話していませんでしたか?」
「ええ、全然」
「そうでしたか。では、改めまして私は『原初のエルフ』の一人でリリージュ国の守人として崇められている者です」
「「……」」
「原初ってことはバb「ヒロさん、女性に対してそれは失礼というものです」……あ、ごめんなさい」
「そんなに年齢が気になりますか? 私は確かにヒロさんよりは幾分かは歳は上ですが……肉体的には衰えてはないと自負しておりますが?」
「幾分ねぇ。ま、確かに肉体的な衰えは感じませんでしたが……」
「「……」」
リーアさんが単なるエルフには見えないと感じてはいたが、まさかの『原初のエルフ』なんて誰が想像出来るかよ! と、同時に「リーアさんて幾つだよ」と考えた瞬間にリーアさんにキツメに睨まれ、それを考えることは中止した。
そしてそんなお歳の割りには立派なモノをお持ちで俺は十分にそのモノを堪能させてもらったからリーアさんが言ったことが嘘ではないと実感している。
でも、問題が一つ。
「リーアさんって現人神?」
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