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狂い咲きだったそうです。

「えー、つまり神隠しで異世界に連れてこられたのは、普段通りじゃつまらないからってことで開催されたその神様方のあみだくじの結果だと?」

「そうだ。この二本の木は御神木でな。この花が満開になった時ここに神々が集うのだ。今回は見事な狂い咲きだったが故、遠方の神々まで集まられたのだ。」


ん?ちょっと待って、それはおかしい。木を見上げる。だって…


「二本ともまだ蕾ですよ?」

「うむ。すでに開花の時期は終わっているからな。次に咲くのは数百年か数千年か後だ。」

「え?だったらなんで私は今の時期に神隠しに?満開まではまだ少し時間があるのでは?」

「ぬ?おお、そうであった。この木々は特別でな、花が咲き枯れるのでなく蕾に戻り若木、若芽と戻る不死と再生を司るのだ。長らくここにしかいなかったからな、忘れていた!」


笑い事じゃないんだけど羊さん…?

もう何もかも違いすぎるが、まあそこは異世界だ。異世界なんだと無理やり納得することにした。悟りを開くのよ…


「世界を創造された後はあまり干渉してはならぬ掟だが、この時だけは神として世界に干渉できると定められておるのだ。いくら神々が創りし世界とはいえ、放っておいたら加護もなくなり滅びてしまうからな。神々にとっては植木やら盆栽やら、それぞれ箱庭を育てているようなものよ。」


なるほどなぁ。作ってお終いじゃなく最後まで面倒みるタイプなんですね。神様でも責任感ある感じはちょっと安心できる。


「これも念のため伺いますが、元の世界には戻れるので?」

「これもわかっておるだろうが、それはできない。その為に主人の名や記憶は神々の元で管理されておるのだ。主人自身とその関わりがあった者達にもお互いに影響がないようになっているそうだから不安であるだろうが心配は要らぬ。」

「……そうですか。結局それが良いのでしょうね。」


突然失踪とかになったらそれはそれでまずい。当然親も友人も探してくれるだろうが、異世界にいるとか帰れないとか伝える術もないわけで…

余計な負担をかけるだけになってしまうのなら、この方がいい。寂しい気持ちもあるけど、悲しませるくらいなら私はこの方が断然いい。よし!問題は解決された!


「そう焦らずともよい。元の記憶も朧げでこの世のことは知らぬ状態なのだ、ゆっくり慣れていけばいい。その為にも我がおるのだからな。」


そう言ってもこもこな毛並みで包んでくれる羊さん。もう泣いてませんよ。でも、ありがとうございます。

あ、そういえば羊さんに名前をつけてくれって言われていたっけ?


「うむ!主人に名を貰うことで守護者の証となるのだ。そして主人の名は犬神様より賜わることとなる。名を賜ったら主人はこの世での命を授かるのだ。さあ主人よ、我に名を与えてくれ。」


さらっとゼロプライバシー…もういいや。

で、急に名前と言われてもどうしたものかな?ペットとかは飼ったことないし、ゲームのキャラにはマンガとかで気に入ったキャラの名前とか付けてたから名前を考える機会なんてなかったんだよ。

そもそも黒い羊なんて…くろひつじ…いやいやダメダメ!!執事じゃなくて羊なんだからその名前はいけない。そもそもあれはかっこいい系悪魔だからこの優しい羊さんには似合わないしね。


んー、そしたらここはあれかな。色とイメージで似合う名前をなんとか考えよう!まず黒。羊だからえーと、動物、きれいな毛並み。となると星座?星…星ねぇ…輝く、黒…。あっ、黒曜石とかイメージぴったりかも!ガラスのように透き通った、輝く黒の宝石。たしか石言葉は“摩訶不思議”だったかな。うん、もうこれしかないってくらいしっくりきた!

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