表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/40

湖の真ん中でした


自分が湖の真ん中にいるのはわかった。そしてこの浮島には二本の大きな木とクッションのような石しかないことも。


(それにしても不思議な場所だなー)


さっきから踏んでいる足元の草はなんなんだろう?芝生のような苔のような。踏んでも折れたりせずふんわりと元に戻る。跡もついていない。


二本の木は、両手を広げて届くかどうかくらいの離れた場所に生えてはいるが上からの光を奪い合うように近づいていき、途中から絡みついているので上の方はどっちの木の枝か判別できないくらいだ。

枝には花の蕾が付いているが葉はない。桜みたいな木だなーなんて呑気に見上げていたら、ぶわっと風が吹いて思わず目を閉じる。


周囲には魚も動物もいないのか、風が木の葉を揺らす音と湖が波立つ音しかしない。あんなに強い風が吹いたのに鳥の鳴き声一つ聞こえないなんて…


風がおさまり、ふと石を見ると。先ほどと形が変わっているような気がした。


(さっきは右側が高くて背もたれみたいになってて、左に滑るように低くなっている感じだったよね…)


今は左右同じくらいの高さになっている。明らかに変だ。


(風で形が変わるなんて、石じゃないの?)


危険かもしれないが、確かめないでいるのも怖い。深呼吸してからゆっくりと近づいていく。


目の前まできたが、石のようなモノは微動だにしない。形が変わったと思ったのは見間違いでやはり石なのだろうか?

恐る恐る触ってみても、石のツルツルとした手触り。


(なんだ、見間違いかー。)


元からホラーや怖い話なんかは苦手な私だが、何も起こらないことに拍子抜けして石に腰掛ける。

すごく座りやすそうだったから、つい。

身体に優しいふんわりとした感覚。ああ、このまま寝てしまいたいーってえ!?


バッと身体を起こそうとしたら、クッション石が揺れた!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ