そりゃMPには限界値があるよね
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作者の性格も相まってのんびりまったり書いております。
話にもスピード感がでないのが最近の悩みですが、和んでいただければうれしいです。
柔らかな、緑色の光が溢れて、やはり羊が現れた。
『『『キューイ』』』
もはや数え切れない数の仔羊たち。ダーっと走ると、端の方にいた隊長さん含め騎士さん全員を取り囲み、円陣を組んだ。
今まで1人に1匹とかだったのに、今回はたくさん居すぎやしないか…小さいからか???
中でも1番大きな(と言っても今までの羊と同じサイズの)羊が1匹、重症の騎士さんに近づくと緑色のふわふわした光が羊の周りに降ってきた。
何処から、と突っ込みたいが耐える。と、周りの仔羊たちも同じようにふわふわを降らせているではないか。くるくると輪になって踊りながら、だけども。
「なんだ?!何をしている!!」
慌てた騎士の1人が私の腕を掴もうとしてきたが、それを黒曜が遮って威嚇する。グルルルルって唸ってるけどキミ羊だよね?そんな狼みたいな唸り方なの?牙でもある?
「黙っていろ、悪いものではない。」
気圧されぐっと黙り込む騎士さん。フォローできなくて悪いけど今は集中させてくださいな。こんなにたくさんの羊がくるとは思わなかった。対象を意識せずにスキルを使ってしまったからか…失敗した。
MPという概念を忘れていたけれど、たぶんかなり減ってきたんだろう。意識が落ちそうになる。けど、今止めるわけにはいかないんだ。“治せる”と本能的に理解している。そして、そのためのこの数なんだとも。
「癒しを」
そう呟くと、仔羊たちは騎士の方を向いてピタリと止まる。光だけがふわふわと傷ついた騎士たちに纏わり付いていった。みんな一様に驚いているけれど、悪いものではないという黒曜の言葉を信じて動かずにいてくれたようだ。
やがて光が収束し、騎士たちが身体に異常がないかを確認し始めた。私も重症の騎士さんを確認しなきゃ。
「痛くないぞ…?」
「あれ、血は?傷は!?」
「「治ってる!!」」
口々に治ってる、痛くなくなったという騎士さんたち。よかったよ、治って。こちとら血や怪我なんかとは縁遠い日本人ですからね、戦闘でできたら傷なんか見てられないよ。基本がそんな性格だから察した羊さんたちが全員治すためにあんなたくさん来たんだね。
で、今回追加されたスキル名ですが。
ヒーリングシープと、迷える仔羊の輪舞曲。
ヒーリングシープはいい。今までのスキルと同じシリーズって感じがするし、わかりやすい。
けど、もう片方どうした?一気に厨二病爆発なスキル名になってるよ?自分への精神的ダメージが計り知れないけれど気にしたら負けかね?!そういうものなんだと思い込むのです!!
もう色々と限界なのだ、眠いの、もう寝る。ここが外だとか異世界だとか周りがなにかぎゃあぎゃあ騒いでるとかどうでもよくなるくらいの眠気です、おやすみー。