表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/40

どんどんいくよー!

「これでどんなスキルかわかっただろう?」

「うん、かなり色んな使い方ができそうなスキルだね?」

「そうだ。しかし攻撃的なことはできぬがな。」


攻撃できないというのがこのスキルの欠点らしいけど、私はそれでよかったと思う。攻撃するってことは反撃されて傷つく可能性もあるということだからね。

あんなかわいい羊さんが傷つくところなんて見たくないよ。


「腹も膨れたことだし次のスキルだ」

「はーい!」


シャボン玉創造魔法は攻撃特化なんだって。これで羊召喚の弱点をカバーしてるわけだね!

変なスキルとか思っちゃってごめんなさい犬神様。人間の想像力じゃ神様の意図は把握できませんでした、お許しください。

で、なんで創造魔法かというと。


「シャボン玉創造魔法!えーと、炎!」


ポン!という軽快な音とともに、シャボン玉が1つ宙に浮いていた。中には赤々と燃える炎が。


「できたー!ちっちゃいけど!」

「うむ。主人は筋がいい。スキルに慣れ育成すればもっと強く大きな炎も使えるようになるだろう。炎だけでなく水や雷、強く確固たるイメージができれば自由自在だ。」


そんなことを言われては試さずにいられない。思いつく限り中に入れてみた。水、氷、岩(というより石)、毒、雷、風…

待てよ?中に物質を入れておけるなら、他のものも入れられるんじゃないかな?科学館のイベントでやってたあれができるかもしれない、人類の夢の実現だ!!


「よーし!まずは大きなシャボン玉をイメージ…自分が入れるくらいの…」


技名ってやっぱり必要そうだよね?わかりやすいし、覚えておくのに名前あると便利だし。空飛ぶシャボン玉だと長いから、英語にして短くしよう。


「エアリーバブル!」


なんか違うかもしれないけど、成功したし言いやすいからこれでいっか。シャボン玉の中に入ってそのまま空を飛ぶ、みんな1度は夢見ることだよね?

「楽しそうだな主人よ。」

「すごいよ、ちゃんと安定してるし浮いてるー!黒曜にもかけてあげるね、練習にもなるし!いくよ、エアリ、わっ!」


ちょっとグラッとした!


「これ、無理をするでない。主人のスキルはまだ発現したばかりと言っただろうに。まだ慣れてもいないのだからその大きさを維持するのが限界だろう。」

「そっか。一緒に空飛んでみたかったんだけど残念だな。」

「…忘れているようだな、我が主人よ。我は元より浮遊スキルを持っておる。望みとあらば叶えるまで。」


そういってふわりと浮かんで隣に並ぶ黒曜。溢れ出るスパダリ感。羊だけど。


「じゃあもっと高いところに行ってみようか。いつまでもここにいるわけにはいかないし、木より上にいけば近くの街とか何か見えるかもしれないよね!」

「待て、そんなに高くは…!」


黒曜が何か言いかけていたけれど、空を飛ぶという夢が叶ってテンションMAXだった私は先走って上へ昇っていく。焦ったように追いかけてくる黒曜。そしてー


「うわぁああっ!」


この時の私は知らなかったがここは山の頂で、湖のまわりは木々が大きいためにちょうど良く風除けとなっていたらしい。

何が言いたいかというと、上の方は風がとても強い。案の定、突風に吹き飛ばされたというわけだ。シャボン玉って風に乗るとすごいスピードでるよね。


まだ魔法操作も十分ではなく、幼くなっているがために体重も軽い私は風に吹かれて高速回転中。もちろん目を回してコントロール不能に陥っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ