赤い封筒
翌朝、学校に言ってみると、佐竹も召二も昨日のことを話していた。
結局、「田村 祥子」という人は一命を取り留めて、ICUで治療中だと、召二が話していた。
召二は、リストにあったほかの名前も病院で聞いてきたみたいだった。
結局他の人は、あのリストどおりになったようだ。
昼休みに、あきらくんが僕に話してきた。
「今日、もし時間があればちょっと、一緒来て欲しいところがあるんだけどいいかな」
僕は あのリストのことで他の部員と話をしたかったので、断ろうとした・・
そのとき
「赤い封筒のことで、話しておきたいことがあるんだ」
と、あきらくんが言ってきたので
「え?、赤い封筒のこと?」「う、うん、わかった」
と、反射的に答えていた。
キーンコーンカーンコーン
放課後、召二が「部室 いこーぜ」と教室にやってきた。
僕は、あきらくんを横目でみながら
「あ、ごめん、今日はちょっと用事があるから先に帰るよ」
と、答えていた。
「そか、じゃ、俺はいってくるわ」
と言って、召二は教室を出て行った。
あきらくんが
「じゃ、いこーか」と言ってきた
「うん。 で、どこにいくの?」
と、聞き返した。
「まあ、ついて来て」
そういって、あきらくんは歩き出した。
あきらくんが向かった先は、召二の家がある方角で、閑静な住宅街だった。
「ここだよ」
「え?あきらくんの家?」
「うん。今日は親がいないから 気兼ねしなくていいよ」
「あ、うん。」
「まあ、あがってよ」
「うん。お、おじゃまします」
そんなやり取りをして、あきらくんの家に入っていた。
あきらくんは自分の部屋まで、案内してくれた。
部屋に入ると、青いノートパソコンが1台机の上に置いてあった。
「まあ、飲み物とってくるから、適当に座っていて」
そう言ってあきらくんは、部屋を出て行った。
僕は、青いパソコンが気になって、机の上を物色していた。
パソコンの横にあった雑誌の下に、赤い封筒のようなものがはさんであるのに気が付いた。
僕は、その封筒を取ろうとしたとき
「それが、あの赤い封筒だよ」
あきら君は、後ろから声をかけてきた。