表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ソースコード  作者: 臥聖
6/20

復元

「あのコメント、これにコピーしてるんだ」


佐竹と僕は、妙に興奮して


「召二さすが。さすがだ。」と肩をたたいていた。


佐竹は学校のPCでは、同じことがあるといけないから召二の家で見ようということを言い出した。


召二も、二つ返事でOKしたので、その日は、召二の自宅に行くことになった。


召二の家はとてもでかい、庭付きの豪邸だった。


両親は旅行中のため、執事のような人と、お手伝いさんたちが出迎えてくれた。


佐竹は僕に

「召二って、金持ちだったんだ」

と口をこぼした。


召二は、僕たちを自分の部屋に連れて行ってくれた。


部屋に入ると、そこはまるでホテルの一室のように煌びやかで、召二のイメージから想像がつかない絵画などが飾ってあった。


「召二って、絵好きなんだ」

僕は、自然と質問していた。


「親が、ミケランジェロや、レオナルドダビンチが好きで勝手に飾ってるのさ」

「落ち着かないから、嫌なんだけどね」


召二は、そう話しながらパソコンの電源を入れていた。


パソコンが立ち上がる間に僕は、佐竹に話しかけていた


「あのさ、あの赤い封筒のことだけど」


「赤い封筒?」


「ほら、本に挟まっていた赤い封筒だよ」


「何の本だ?」


「BASICの黒い本」


「あの本なら部室にあるだろ?」


最初はからかっているかと思っていたが、こんなやり取りの中で

佐竹は、赤い封筒のことを完全に覚えていないのだと感じた。


自動車と接触した際に、直前の記憶が飛んでしまったのだろうと、そのときは思っていた。


そうこうしているうちに、召二が

「じゃーん、USB挿入します」

と、手を上げて振り返った。


佐竹と僕は

「おおー」と小さく歓声をあげた。


USBを挿すと、テキストデータであのメッセージのファイルが保管されていた。


デスクトップ上に、そのファイルをコピーして、内容を開いてみた。


あと、6名の名前が未来の日付で残っていた。


死亡 4月29日 竹中 文江

死亡 5月 2日 伊藤 猛

死亡 5月 7日 滝 守

死亡 5月 9日 鷹野 安恵

死亡 5月18日 松代 孝次

転落 5月20日 田村 祥子

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ