書込み
「よお、召二、赤車もきたのか」
佐竹は、元気そうに呼びかけてきた。
「もう大丈夫みたいだよ」
あきら君は僕らにそう言った。
僕はホームページの件を詳しく説明したが
佐竹本人も知らないといっていた。スマホでページを表示させようとしたが
Page Not Found. そのページ自体が無くなっていた。
一体昨日の出来事は何だったのだろうか?
結局、誰かのいたずらだろうということで、その時は片付いてしまった。
その3日後、奇妙なことが起こり始めた。
病院を訪ねてから、3日後に佐竹は退院できることになった。
学校にも出てきて、部活も再開した。
赤い封筒は結局、戻らなかったが、本があったので、BASICを教えてもらうことも出来たのだ。
佐竹のホームページの話になって、そのページはなくなっていたが
あるページに、コメントが付いていた。
「4月22日の朝 あのページ通り、おばあさんが帰らぬ人になりました。」
今日は、4月22日。あのページというのは、病院の亡くなる人リストじゃないのか?
佐竹、召二、そして僕らは、そのコメントに返信を付けた。
「あのページとはなんでしょうか?」
数分後、コメントに返信が着いた。
「亡くなる人のリスト」
3人はぎょっとした。いたずらだと思ってすでに完結していた、あのページ・・。
佐竹は冷静に
「あのページの内容は誰も残してないのだから、これ自体がいたずらじゃないのか?」
確かに、翌日には無くなっていたページだから、適当に書き込まれてもわからないんじゃないかと僕たちは考えた。
召二は
「いたずら乙!!」
とコメントを返してしまった。
佐竹は笑いながら「荒らすなよ!」といいながら、召二の肩を叩いていた。
そこから、コメントに返信が無かったので、その日は3人とも帰宅した。
翌日、佐竹が深刻な顔して、
「コメント、見たか?」といってきた。
僕は、あれから見ていなかったので
「いや、見てないけど・・・荒らされたのか?」
と聞いて見た。
佐竹は、スマホでコメントを見せてくれた。
そこには、
4月22日から、5月20日までに亡くなる人の日付と、名前が書き込まれていた。
「これって・・・・」
2人は顔を見合わせた。あのページを誰かが保存していたのだ。
印刷なのか、データなのか保存手段はわからない。ただ、あの消えたページの情報を誰かが、コメント欄にアップしたのだ。