女の子
「それって、どういうことなの?」と聞き返した。
「もともと、この世界。実際には限られたエリアになるんだけど・・・」
「ここには、僕たち決められたコーダーのみ存在できるようになっているんだ。」
「そうしないと、いろんな人が改編したらぐちゃぐちゃな世界になってしまうだろ?」
「うぅ。まぁ。そうだよね。」
また、コーダーの話か・・・と思いつつ相槌を打って話を聞いていた。
あきらくんは、一息ついて
「重要なのは1つだけ」
「もし、別のコーダーが、僕たちの記録を改ざんしてしまうと、もう僕たちは
意思を持たない物になってしまうんだ。」
「どういうことなの?」
僕はなにがなんやら、混乱して聞き返していた。
「僕たちは仮想空間であっても、意思を持って行動できる存在なんだ。」
「でも、赤車くんのように、なにかのタイミングで記憶が喪失することが起こりえるとわかったんだ。」
「だから、どうなるの?」
結論が見えず、イライラしながら聞き返した。
「現実世界に帰ることができなくなるんだ。」
「え・・・。現実世界」
現実が別にあるということに、少しとまどいつつ、言葉をなぞった。
「ここは仮想の世界。当然実態のある世界があるんだよ。赤車くん肉体が存在する場所が。」
「ちょ、ちょっとまってよ。」
「じゃ、いま、こうして話しているのはなんなの?」「プログラムなの?」
「コーダーは、実態の意識と仮想空間をリンクできるんだ。」
「だから、もし、ここでの記憶がおかしいものに書き換わると、現実の記憶も・・・。」
といいかけて、あきらくんは川のほうに目を向けた。
「あそこに、誰かいる」
僕も川の方に顔を向けた。
「ほんとだ。。女の子かな。」とつぶやいた。
あきらくんは、僕の手を引っ張って
「とにかく一旦、ここから離れよう。」といって、走り出した。
走りながら、「あの子に直接聞けばいいんじゃないの?」と言うと
「今は・・・赤車くんの記憶を取り戻さないと。」
少し強い口調であきらくんは言い返してきた。
どのくらい走っただろう。
あきらくんと僕は、学校のほうまで戻ってきていた。
学校の門の前には、佐竹が立っていた。
「一つ、試してみないか?」佐竹は会うとすぐに、そう言って来た。




