白煙
佐竹が
「先生は、怪我とかしなかったみたいだけど、
部屋の中のものが一部焼失したらしいぞ。」
「昨日の件と関係あるのかな?」
思わず、召二がいるのに口走ってしまった。
召二がすかさず
「昨日の件って?」
と聞き返してきた。
佐竹は
「ああ、睦先生って・・・ほら
俺が入院していたときにも、いただろ?
あと、遅い時間に部室に行ったときにもいたりして
何かあると、いつも睦先生がいたよな。 って昨日はなしていたんだ」
佐竹は、その場を取り繕って答えていた。
「うん。いつも睦先生って、突然現れるよねって話してたんだ。」
と僕は口を合せた。
「ふーん。」
召二は、腑に落ちない面持ちで返事してきた。
「まっ、いいか。
先生は今日、休みみたいだけど、帰りに様子見に行ってみる?」
いつもの、召二の話し方に戻っていた。
佐竹は
「そうだな。いってみようか。」といって、自分達の教室に戻っていった。
放課後、
佐竹と、召二がやってきた。
「先生のところへ行こう~」
僕は、あきらくんも誘おうとしたが、あきらくんの姿はそのときなかった。
「じゃ、3人で行こうか」と僕が言うと
召二が
「今日は、転校生はいないのか?」と言ってきた。
「さっきまでいたと思ったんだけど、帰ったのかな・・」
と、僕は答えていた。
「ま、帰ったんなら、俺達で行こうか。」
佐竹がそう言って学校を後にした。
先生のところまで3人で向かっていると
川に架かっている橋の上であきらくんが、川のほうを眺めていた。
召二は、近くに走っていって
「何を見てるんだ?」と話しかけた。
僕と、佐竹も近くまで行って川の方に視線を向けた。
「なに、あれ?」僕は口走っていた。
川の真ん中で、白い煙状のものが上に向かってのびていた。
「竜巻か?」佐竹は言った。
「いや、あんなに小さいのおかしいだろ?」召二が言った。
そんな話をしているうちに、その煙のようなものは消えていた。
あきらくんは、少し震えているようにも見えた。
召二が
「今から、先生のところに行くんだけど、一緒に行く?」
とあきらくんに話しかけた。
「う、うん。いくよ。」
あきらくんは答えた。
「じゃ、いくか。」
佐竹は先生の自宅のほうに歩き出した。
先生の自宅前まで到着すると、ちょうど先生が玄関のところに立っていた。




