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エッセイ 軽薄な若者たちへ

作者: ツテ猫

人生は辛いことが多い


辛さのあまり自死へ逃げるという選択肢を思い浮かべることもあったが

それはいつでもできること

なのでもう少し生きてみようを 繰り返し繰り返し 今に至る


子も人 人ゆえ人生がある


愛して止まぬであろう自分の子にこんなに辛い思いはさせたくないと思い

最初から子は産まないことにする


我が子が欲しいという我欲のために 辛い人生を背負わせることがわかっていて

この世に生を授けることができなかったのだ


我が子には幸せな人生を送って欲しい

それができるという可能性が 零ではないが低すぎた



しかし晩年になり 我が人生の辛い経験には

全て未来のための布石という意味があった と思えるようになった

辛い経験も無駄ではなかったのだ

必要な一片だったのだ



ああこんなことならば

愛すべき我が子を産んでおけば良かった

その子の人生がいかに過酷でも

それはその子の未来のために必要なことなのだから


でももう遅い

若いうちに結婚して子供を産むのは 一見 何も考えていないようにみえて

実はそれが自然により計算された 人生の計画だったのだなあ



恋して浮かれ 愛し合い結婚し

お互い嫌になって 憎しみ合い別れる

若いうちに軽薄に馬鹿をやることも 若いからこそできること

それは晩年になって初めて 全てに意味があるとわかる


だから自分のように控えるな

好きなように生きていいんだ

全ては未来に結実する


若者よ 軽薄たれ

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