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04.別れのキス

 獣人国からの遣いのフォクリースは帰っていったが、重い空気は変わらなかった。


「うちは火事で燃えてしまっただろうが、あちらには契約書があるのだろうな……」


 この家の当主であるアックスが、低い声を出して唸った。

 あの話が本当であれば、約束事は守らなければならない。

 つまりストーンクラッシャー家は、獣人国の王家には逆らえず、ベアモンドを返せと言われれば否とは言えない立場にあるのだ。

 絶望が含まれたその言葉に、ベアモンドは決意の目をして大きく茶色い体をユーミラに向けた。


「今すぐ結婚してしまおう、ユーミラ!」

「ベアモンド様……!」


 なんという強行手段。

 しかしその真剣な瞳に『はい』と伝えようとした瞬間、慌ててアックスが割り入ってきた。


「待て、それは賛成できん!」

「父上、どうして!」

「ユーミラが結婚していても、あちらは構わずお前を連れていくだろう。そうなればユーミラは、次に良い人ができても結婚できなくなる。よしんば離婚できたとしても、バツがついては、差し障りが出ることくらいわかるだろう」

「……っ!」


 父親の説得に、さっきまでの勢いはどこへやら、ベアモンドはなにも言えずに口を閉ざした。

 まさか、結婚を目前にしてこんなことが起ころうとは。


「私は構いません! ベアモンド様以外の方と、結婚なんて考えてませんから! 予定通り、結婚しましょう?」


 ユーミラの訴えに、ベアモンドは茶色の瞳を少し潤ませていた。

 喜んでくれていると思ったのも束の間、歯を噛み締めたあと、苦しそうに言葉を吐く。


「すまない……この結婚は……考え直させてほしい」

「そんな!!」

「すまない……!」


 ベアモンドの決断はユーミラの幸せを考えてのことだと、言葉にされなくてもわかる。


(優しい人……でも私の幸せは、あなたと一緒になることなのに……!)


 視界が歪み、ユーミラの目からは熱いものがはらはらと落ちて、床を弾いた。


「どうしてこんなことに……っ」

「ユーミラ……ッ」


 悲しくて悔しくて、ぼふんと彼の大きな体に抱きつく。


(もうこのもふもふを、二度と感じられないの……? そんなの、いや!!)


 ぐりぐりと頭を押し付けていると、もふもふだった肌はだんだんとすべすべになっていて──


「わ、兄様!」

「タオルタオル!」


 周りがバタバタし始めて、ベアモンドには上着やタオルが巻き付けられていた。


「ベアモンド様……?」


 見上げると、そこには見慣れた人の顔があって。

 けれど、悲しみの涙の跡が確認できて。


「すまない、ユーミラ……愛して、いるんだ……」


 ころりと溢れた涙は、宝石のように美しかった。


「私もです、ベアモンド様……っ」


 ユーミラとベアモンドは抱き合うと、そのままキスをする。


(別れのキスなんかにしたくない……!)


 そう、思いながら。





 ***





 数日後、ユーミラはベアモンドに呼び出された。

 もう何度訪れたかわからないくらいの、彼の家の門を潜る。

 玄関にたどり着く前にベアモンドが待っていて、二人は庭を歩きながら話し始めた。


「あれからまた、フォクリースがやってきた」

「えっ!」


 もちろんやってくるとは思っていたが、こんな短期間に来るとは思っていなかったユーミラは、その場にいなかったことを後悔した。


「今日は正式に、ユーミラとの婚約を破棄しようと思う」

「…………っ!」


 ユーミラは口を開けたものの、すぐには言葉を出すことはできなかった。

 正式な、婚約破棄。それを、ベアモンド自ら言い渡されてしまう。

 足が動かずその場で立ち止まると、ユーミラはスカートを強く握った。


「……な、なにを……話したんですか……フォクリースさんと……」


 二歩先に行ったベアモンドが、振り返ってユーミラを見た。

 今すぐ結婚しようとまで言ってくれていたのだ。進んで婚約破棄しようとは、思わないはずである。

 あまりのショックに泣きそうになったが、ぐっと堪えてベアモンドを見上げた。

 ほんの少し眉を下げた愛する人が、小さく口を開く。


「あの時、俺を怖いと思っただろう?」

「あの、時……?」


 すぐには気づけなかったが、ベアモンドがフォクリースに向かって怒りを露わにしていた時だと思い至る。

 確かにあの時ユーミラは、あまりの迫力にゾクリとしてはいたが。


「あれは……! ベアモンド様が怒っていたからです! 誰だって、怒っている姿は怖く感じるものでしょう?!」

「いや。ユーミラは怒っても怖くはないと思うが」

「私、これでも怒るとすっごく怖いんですよ!」

「そうなのか?」


 まったく信じていないベアモンドに、ユーミラは口を尖らせる。


「私、今怒ってます! こんな、勝手に婚約破棄だなんて!」

「かわいい」

「どうして私の気持ちをわかってくれないんですか! ひどいです!」

「かわいい」

「本当に獣人国に行ってしまうんですか?! 許しませんからね!!」

「かわいい」

「怒ってるんですっ!!」

「やっぱりユーミラは怒ってもかわいいな」


 本当に怒っているというのに、嬉しそうに微笑まれると、一気に力が抜けてしまった。


「嫌いな人相手に怒ったら、私だって怖いんですから……」

「わかった、すまない。いつもよりは少しだけ怖かった気もするぞ」


 よくわからないフォローをされて、ユーミラは小さくふふっと笑みを漏らした。


(やっぱり私、ベアモンド様が大好きだわ。別れるなんて、絶対にいや!)


 好きあっているのに別れなければいけないなんて、絶対に納得いかない。


「ともかく。どうして婚約を破棄したくなったのか、理由を聞かせてください」

「そうだな。ちゃんと説明をしなくては、納得してもらえないだろうとは思っていた」


 薔薇の咲き誇る庭の一角にガゼボがあり、ベアモンドはそちらへと足を向けた。

 庭中に広がる薔薇の香りが、今日は味気なく感じる。

 ベアモンドが引いてくれた椅子に座ると、彼はテーブルを挟まずユーミラの目の前に椅子を置いた。

 大きなベアモンドがそこに座ると、ぎしっと立派な椅子が軋む音がする。


 きっと今から、大事なことを言うつもりだ。

 ユーミラはごくりと唾液を飲み込んだ。

 ベアモンドの茶色い瞳は、真っ直ぐにユーミラを向いている。


「俺は獣人国に行くと決めた。ユーミラは、人間国で人間と結婚した方が幸せなんだと思うようになった」


 ギリっと奥歯を噛み締める。さっきよりも数段、ユーミラは怒りに溢れた。


(怒りのまま話を進めても、どうにもならないわ)


 しかしそれをごくんと喉に流し込み、ユーミラも真っ直ぐにベアモンドを見据える。


「誰と結婚すれば幸せかは、私が決めます。それよりも、どうして獣人国に行くことにしたのかを教えてください。包み隠さずに」

「すべて伝えれば、納得してくれるか」

「聞いてみなければわからないけれど、聞かなければ絶対に納得はできません!」

「……そうだな」


 ベアモンドは首肯すると、すべて話すと約束して語り始めた。


 フォクリースが再びやってきた時、獣人国の王印の入った手紙を渡されたそうだ。

 そこには両親である王と王妃の直筆で謝罪文が書かれていたという。

 会いたいという言葉が添えられて。


「俺の両親は、今の父と母だと思ってはいる。が、本当の両親に会ってみたいという興味が湧いたのは事実だ。そしてフォクリースからは、現在の獣人国の状況を聞かされた」


 現在の獣人王であるウォルドベアには、ベアモンドの他にもう一人娘がいる。つまり、ベアモンドの妹だ。しかしまだ十歳で、獣人国では十五歳の成人まで王位継承権は与えられないことになっている。

 つまり現時点で王位継承権があるのは、ベアモンド一人だということだ。


 当然、ベアモンドの存在を、オオカミ族はもちろん、ほとんどの者が知らなかった。

 内乱が終わればすぐに迎えに行き、終わらずとも十五歳で継承権を得た年には、ベアモンドを獣人国に呼び戻す算段だったらしい。

 それがなぜ、二十五歳になるまで放っておかれることになったのか。


「一度、政権がオオカミ族に奪われていたらしい」


 獣人国は隣国だが、政権交代の情報は人間国に伝わっていなかった。

 ユーミラもベアモンドも獣人国がそんな状況になっているなんて、もちろん知らない。


 王座を奪われた後、元国王と元王妃は移動を制限されて小さな村で暮らしていた。だからベアモンドを迎えにも行けなかったのだ。

 その間に娘が生まれ、ベアモンドを気にしながらもそこに留まるしかなかったという。


「王座を追われた時に、殺されたりはしなかったのね……あ、ごめんなさい」


 素朴な疑問を口にすると、ベアモンドは「そうだな」と頷いた。


「王を処刑すれば、王派の者たちが盛り返してくると思ったんだろう。獣人は怒りで、とんでもない力を発揮するらしいからな」


 ユーミラは先日の怒ったベアモンドを思い出す。確かにあの時はいつも以上にあり得ない力を出しそうだったなと納得した。


 オオカミ族の一派はしつこく簒奪を狙い続け、十四年かけてそれは成功した。

 そして今度は虎視眈々と人間国を狙い、軍備を強化していった。


「長年の内乱に続いての戦争準備だ。国民が不満に思わないわけがない」


 そうしてオオカミ政権に不満が募ると同時に、ウォルドベア国王の復帰が強く望まれるようになった。

 ウォルドベアは国民の声を受けて、仲間を募り、入念に準備を始めた。オオカミ政権に挑むということは、またもや内乱の始まりでもあった。


「そうして再び王座を取り戻したのが、今から五年前の話だそうだ」


 実質、オオカミが政権を握っていたのは六年間だけだった。

 しかし王座を取り戻しても、やはりすぐにベアモンドを迎えには行けなかった。なぜならば──


「これは獣人国でも極秘なんだそうだが、王家とオオカミ族の中で取り引きがあった」

「取り引き?」

「ああ。オオカミ族に一定の権力を持たせることで、王座の返還に合意したんだ。これ以上民の命を犠牲にするよりはと、王はその取り引きに応じたらしい」

「そんな……王家とオオカミ族の意見は合致しないのよね? そんな相手に権力を持たせちゃったら」

「ああ、うまく行くわけがない」


 ベアモンドは眉間に皺を寄せて渋い顔を見せている。


 ウォルドベアが王位に戻った後は、国家の立て直しで忙しく、オオカミ族が権力を持ったのもあって混乱していた。第一子が人間国にいて迎え入れるとなれば、さらなる混乱を呼んでしまう。

 だからウォルドベアは、落ち着いた時期にベアモンドを迎えようと思っていた。

 しかし、そうも言ってはいられない事態に陥ったのだ。


「俺の妹の名はクミンというらしいが……そのクミンと婚約させろとオオカミ族が言ってきたらしい」

「え? 妹さんって、十歳よね?」

「そうだ。獣人族の成人は十五歳。まだ子どもだ」


 ベアモンドは見も知らぬ妹に思いを馳せて奥歯を食いしばっている。

 ユーミラもそんな子どもに政略結婚を強いるオオカミ族に、怒りが募った。


「王位継承は、血族のみとなっている……つまり、俺の存在が知られていない今、クミンただ一人だ」

「まだ幼いクミンちゃんと結婚すれば、いずれは政権が握れるということ?」

「そういうことだ。クミンは傀儡として生かされるだけの存在になる可能性がある」

「そんなの、絶対許せないわ!!」


 ユーミラの怒りの言葉にベアモンドはうっすらと微笑み、しかしすぐに鋭い目つきへと戻った。


「だから俺が獣人国に戻る必要があるんだ」


 獣人国に戻る。その言葉を聞くと、ユーミラの胸はドクンと震えた。


「俺はもう成人済みで、すでに継承権もある。クミンのようにオオカミ族に婚約者を当てがわれないよう、すでに婚約者も用意されている。俺と同じ、クマの獣人だそうだ」


 ベアモンドに婚約者。しかも彼と同じ、クマの獣人の。


 人間は人間同士、獣人は獣人同士。

 それが幸せへの道だというのだろうか。


 所詮、人間と獣人は相容れぬ種族だと言われた気がして、心が押しつぶされそうになる。


「その獣人じゃなくても……いいじゃないですか……私じゃ、ダメなんですか? 私だって、ベアモンド様の婚約者です!!」


 必死の訴えに、しかしベアモンドは首を横に振る。揺れる茶色の瞳で。


「俺もユーミラも、人間国で育ったから、獣人国の常識すらも知らない。こんな俺が王となるには、獣人国で通用する知識と教養と頭脳を持つ女性でないと務まらないんだ」

「……っ」


 ベアモンドの言う通りだ。

 妹と国を守るためには獣人国に帰らなければならず。

 帰るなり婚約しなければ、妹の二の舞になってしまいかねない。

 婚約者は、獣人国で王のサポートを完璧にできる者ではならなくて。

 人間であるユーミラの入る余地など、これっぽっちもなかった。


「オオカミ族の思うようにはさせられない。このまま放っておけば、いずれ傀儡となったクミンの元、人間国との戦争が始まってしまう」


 ベアモンドの瞳はどこまでもまっすぐで。淀みなどひとつもない爽やかさで。


「俺は、人間国が好きだ。この国を守るために……ユーミラを守るために、俺は獣人国へと帰る」


 サァァッと風が流れ、薔薇の香りが辺り一面に広がった。


(こんな人だから、私は大好きなんだわ……)


 ユーミラを守るためと言われたら、もう止めることなどできないではないか、と。


「……納得してもらえたか?」


 納得など、したくはなかった。

 けれど、ユーミラは納得してしまっていた。

 ベアモンドがそう望むのならば、ユーミラのわがままでここに留まらせることなどできない。


「お別れ……ですね……」


 泣いてはいけないと思っているのに、勝手に涙がころりと転がっていく。

 その涙を拭こうとしてベアモンドが腰を上げ、つられてユーミラも椅子から立ち上がった。


「ユーミラ……勝手を言って、本当にすまない……」


 大きな親指で、ユーミラの頬を濡らす涙を拭いてくれる。


「いつ……行くんですか……?」

「このあと、すぐに」

「ふ、ふえぇええ……っ」

「ユーミラ!」


 情けない声を上げたユーミラを、ベアモンドが優しく包んでくれる。

 その力で潰してしまわないように、赤子を抱くよりも優しく。


「ありがとうユーミラ……愛して、いた」

「っふ……う〜〜……っ」


 過去となってしまった言葉に、心臓を串刺しにされるような痛みを感じながら。

 二人は別れのキスをした。

 むせるほどの、バラの香りを感じながら。

 心から愛した人の、熱を享受した。

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サビーナ

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