11/25
雑踏の音色
未だ真新しい環境音
メロゥなやつを口笛で吹いてる
羊飼いだったり魚だったりする
大昔の誰かの事さ
左手に傷がついている女の子が
ある意味の不可思議について歌うんだ
何が歪んでいると言ったら
透視法を愛している人々さ
何の意味があるんだなんて
考えない事を突きつめると
其処には死せる世界が手招いていて
生きるって言う行動は
忙しなくて騒がしいんだと
大地の表面に居る
細かな者は言うんだ
これは何のための言葉か
そんな事も意味はないの
音と文字が溢れて居れば
それだけで世界は作られるの
そんな啓示を残して
彼女は沈んで行ったんだ
それは随分とした
雑音の音色なんだ
靴底に鉄を仕込んだ靴が
アスファルトでカツカツ鳴っている
あの音にさ




