-GAN MASTER-
はい遅れましたねwごめんなさい!
今回戦闘しかしてないから気がします、冒頭で謎のシーン切り替えやりました、無視してくださいw今回はだらだら前書き書きません!w
では!4話、どうぞ!
「お、切れた。いやぁありがとな雪稀姉、めっちゃ便利だわ〜」
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「あ、切れた。これ応答拒否とか出来るのかなぁ」
あれ、これって脳内同士で通信的なのして会話してるわけだから………周りから見たらブツブツ独り言言ってる変なやつじゃんか!?うわ見られたら恥ずかし。
そんな些細なことを考えながら歩いていると着々とラルテ・ザリアが近づいてきた。
「お、おぉ〜……。虫の巣穴みたいだな……。なにこれ、どこから入ればいいんだ?」
聞いていた通り少し盛り上がった砂の地面に大きかったり小さかったりする穴が無数に、広い範囲に空いている。ここに来る途中にすれ違った人の中に、中も広すぎて迷うとかそんなことを言っていたやつもいたのできっと穴の下には地下空間があるのだろう。
「とりあえずこっから入るか〜」
近くに空いていた2人一緒に入れるくらいの穴に足を踏み入れると、地面は土で少し斜めに下へ続く道があり、高さは2mくらい、上には手すりのようなものがくっついている。足を滑らせて転げ落ちない為の対策だろうか。中は手すり自体が少し発光しているので真っ暗ではない。途中から地面が階段状に変わり始めて少し経つと完全に土で出来た階段に変化した。穴に入って歩き始めてから40秒くらい経った頃に階段の先の方に微かに光が見え始めたので一旦止まり、肩や脚の筋肉などを伸ばし準備をして再度歩き出す。
下までたどり着くと、まず光の正体がわかった。それは地形自体が自ら発光している光だ、天井部分は少し明るめで横は中くらい、地面はほんの少しだけ光っている。とりあえず予想通りで空間は広い、天井まで4mくらいある。だが気になるのは壁の色んなところに手が入るくらいの穴が空いている。そこに手を入れてみた。
「……なんも起こんねぇな」
そして腕の力を抜いた時に穴のふちの壁に腕が当たってしまった。するとその壁は「ボロボロッ……」と音を立ててその部分が崩れ落ちていく。穴の近くの壁は砂で出来た脆い壁のようだ。
「おっ……ん?奥に道が続いてるのか?」
そのまま腕を回して上の方の壁も崩し落とすとやはり奥に道が続いていた。とりあえずこの道を行くしかない。
最初は狭い道だったが、進んでいくと道幅はだんだん広くなっていき、また広い 部屋に着いた、が先程の部屋とは違うところが2つあった、1つは部屋が少し暗いということ、それは特に気にしなくていいがもう1つが何かのいびきが聞こえるということだ。
「グッゴォォアアア………ガァァアア!」
かなりひどいいびきでモンスターがいびきをかくという話は聞いたことないがここまでひどければきっとモンスターだろう。
大樹は周りを警戒しながらモンスターの正体を突き止めようとするが、ここは地下。いびきが反響してどこから声が出てるのか全くわからない。それに部屋は薄暗いが全く見えないわけでもない。だが部屋には誰もいないのだ。
「……ゴソゴソゴソ」
右前方の奥の地面がなにやら動いている、モグラでも出るのか?
「ギッキャァーーーーッシャーーー」
蜘蛛……ではないな、胴体に細く長い足が4本ついており蜘蛛のようなモンスターだ。大きさは2mくらいあるだろうか、大きい。
「……………………」
お互い何も発さず無音で時が過ぎていく。
「……ん?」
無音?無音だ。いびきが聞こえなくなった、つまりこいつがいびきの正体か!
「ギッキッ!!」
モンスターは何か発しながらこちらへ突っ込んでくる。
「うわっ顔キモっ、うっわキッモ。えっえっマジか、やばい来んなキモい」
大樹はモンスターにむかい謎の罵倒を浴びせるが特に効果があるわけでもなくお構い無しに突っ込んでくる。
「えーうそやばいこれどう倒せばいいのぉぉ」
大樹とモンスターの距離7m、6m、5m、4m………「これだ!」
「ギュギュゥゥウウウ!!」
モンスターは大樹にむかって顔を近づけようとしている、顔を近づけて攻撃するのだろう。顔を近づける動作をとったその瞬間、大樹は既にモンスターの目の前から消えていた。
「グァァアアーー!……グォッ。ガグゥゥ……」
「!?!?」
再び突然いびきが聞こえだした。このモンスターではなかったのか、と大樹はモンスターの胴体の真下で考えていた。
「うん、まぁ今はいびきの正体考えてても仕方ないか」
そう言って地面に足を踏み込みモンスターの足を狙って右腕を思い切り振り抜いた。この技は腕を高速で振り抜き手自体を刀のように使い、ある程度細いものなら切れるという技だ。これを4本の足に高速で斬りかかるとモンスターは胴体を支えるものがなくなり「ズザッ」という重くも軽くもないような音を立て胴体は地面へ落ちた。
「グァァアァ…!!……ンッグォァ。……………グヘッ」
「いびきうるせぇよ!マジでなんだこのいびき!」
辺りを見回しながら叫ぶと次は背後で奇声が聞こえた。
「キッ、キキィィイイイ!!」
「今度はお前かモンスター!なんなんだこの部屋、うるさすぎるよ……。まあいいや、とりあえずお前は倒さないと」
右手を握り拳を作ると大きく振りかぶって胴体の部分を思い切り殴り突き飛ばした。モンスターは壁に勢いよくぶつかり地面に落ちるとモンスターは消え、それと同時に一瞬青色のようなオレンジ色のような炎が燃えた。この現象は『フルーム』と呼ばれるものでモンスターを倒した時のみ合図のようなものとして発現するものだ。モンスターを倒した時にはそのモンスターの一部が落ちていたりする。いわゆるドロップアイテム的なものだ。 今回はモンスターの4本足がドロップアイテムらしい。………………気持ち悪いので受け取らなかった。受け取らないと 自然に砂のようになって消滅していく。
「さて、次は……」
あれ、またいびきが止まってる。
なにやら後ろの左奥の方でモゾモゾ壁が動いているような動きが見える。
「寝てる……のか?」
するといきはり壁が剥がれるようにめくれ、全身真っ黒の服を着てパーカーを被っている。若干下を向き気味なので口元も隠されて見えない。
「誰だ、そこで何をしてる」
大樹がそう問うと相手はすぐに反応を見せた。
「……………えっ」
「なんだ?」
「おま、大樹か……」
相手は被っていたパーカーを取り顔を見せた。短髪で髪の色は紺色のような深い色、目は紫、すらっとした顔立ちに低い声。これは……
「ま、ま……雅夜か」
「お、おおお。おう……」
お互い突然過ぎて言葉を失っている。
「え、お、お前なんでこんなところにいるの?」
「ここに出るモンスターが強いっていうから、腕試しに……。大樹はなんで?」
「睦記に頼まれて木製の天然ネックレス探しに来たんだよ。てかさっき寝てたの?まさかいびきの正体お前か?」
「え、いびき!?いや寝てたけど……いびきかいてたの?俺」
「うん、ひどかったよ。「グォォ!!ガァア!!」みたいな感じだった」
「うわマジかよ……。いやだってさ、ここに俺入ってそうそういきなり3匹のモンスターに囲まれてさ、どんだけ強いのかなって思ったら5秒くらいで倒せちゃったんだもんよ。眠かったし退屈すぎて寝た」
「あんなとこで寝るなよ……」
「いやあすまんすまん、でもまさかこんなところで会うとはな、ビックリしたもんだわ」
雅夜は軽く笑い飛ばすと大樹も笑って「そうだな」と返事をした。
「そーれで〜、ネックレス探しに行くんだっけ?」
「そうそう、もうやだ色んなことありすぎて疲れたよぉ……」
「良かったら俺も一緒に行っていいか?暇だし」
「雅夜が来てくれるなら心強いよぉ」
「お、決まりだな!」
そこから大樹は雅夜と共にネックレスを探しに部屋から部屋へと移りたわいもない会話をしながら部屋の中を探していた。
「なぁ〜雅夜〜。お前ここに来る前にチンピラ集団に襲われた?」
「ん、どんなやつら?」
「金とか奪おうとしてくる。盗賊とかそんな感じ?」
「あぁ、なんかバット担いだ5人組が金くれ金くれ、って言って断ったら殴りかかってきた」
「その割には怪我ないように見えるけど……」
「うん、怪我してねぇもん」
「バット5人に無傷!?」
大樹は目を見開いて驚いたが雅夜は特別な反応もせず普通に続ける。
「うん。え、そんな驚く?」
「5対1でしょ?それで無傷で勝ったんでしょ?」
「う、うん」
「どうやって勝ったんだよ」
「いきなり囲まれてバット振ったり投げたり、あと突いたりして当てようとしてくるやついたけど全部弾の質量重くしてバットに向かって撃った。貫通力はないけど当たるとバット飛ばされるよ。握ってると腕ごと持ってかれるよ」
「怖……。そいつらどうなった?」
「みんなビビって逃げたけど突いて攻撃したやつだけこっちに向けてたバットの先端部分を撃ったから自分の方に跳ね返ってきてグリップ部分が肩を直撃して右腕動かなくなってたよ。そいつ馬鹿だよな、腕を下にして突けば跳ね返ってきても腹に当たるのにわざわざ肩と同じ位置から突こうとしてくるから……」
「いや、腹でも中のもの全部出てきちゃってたと思うよ……」
「うぇっ、それは気持ち悪いからやだな」
「お、ねぇこれなんだろ」
大樹が部屋の隅の土を払っていると黄色いひし形のものが出てきた。サイズは米粒くらい。
「押してみる?押す押す??」
雅夜は楽しそうにしているが大樹は押したら何が起こるのかわからないので怖がっている。
「い、いや……ほらさ、何が起こるからわかんないし、一応やめとこ」
「えぇ〜、んじゃ俺押すねっ」
「えっ、ちょま─」「ポチッ」
沈黙は5秒ほど続き、口を開いたのは雅夜だ。
「なんも起こらないじゃん」
「は、はぁ〜……良かったぁ〜。怖ぇよ」
「んじゃ引いてみようぜ!」
「え……まだやるの?」
大樹の意見を聞くまもなく迷わず手を伸ばし引くと「ヒョォーーッ」と音がなり地面が動き出した。
「お、今度は反応ありか」
「おいおいおいおい雅夜なにしてるぅぅぅう!!!!」
「落ち着けバカ大樹、とりあえず下がろう」
雅夜は余裕の表情を浮かべながら笑ってる。
地面が型取りされそのまま形を作ってイノシシに大きな手が生えたようなモンスターに変化した。
「ぶふっ……変なの出てきたっ……はっ」
「おいそんな笑えるか──くっ……あっはは、顔キモいぃぃ、やばいやばい」
2人とも大爆笑しているとモンスターの上に名前が出てきた。『カツノリ』
「誰だよぉぉぉおお」「むりすぎむりすぎぃぃっひひっひはっ、笑い堪えられん……」
名前を見てさらに大爆笑した2人を目の前にした『カツノリ』はこちらに向かって突進してきた。
「ちょ……ふぉっ…猪突猛進かってっ……ぶふぁっ」
「やめっ、やめろ雅夜ぁあああ、誰が上手いこと言えとぉ……笑い止まらんから……」
そんな会話をしているうちにカツノリは真っ直ぐこちらへ突進してきている。どちらも未だに笑っていて戦う準備すらしていない───と思われたが笑いながらも雅夜は拳銃を持ちカツノリに標準を合わせ、撃った。だが弾はカツノリの少し前の地面に着弾した。雅夜は特に焦る様子もなく笑っているが大樹はだんだん笑いが消えていて右手に拳を作って1つ間を置いてから走り出した。
カツノリが着弾した真上を通った瞬間、下から緑色のツルのようなものが飛び出しカツノリを絡み取り大樹の顔の高さまで上がった。
「雅夜、ありがとなぁっ!」
右手の拳を背中まで下げてから力いっぱい突き出すようにカツノリに放ち、振り抜くとカツノリは抵抗も出来ず殴り飛ばされ壁に激突した。
「ただキモいだけで案外強くなかったな」
「そんなことよりお前がツル弾撃つことはわかってたけど笑いながらちゃんと外すことなく撃ったことにビックリだよ」
「あんなのだいたい奥撃たなきゃだいじょ…………大樹危ない!!」
カツノリは動けないが左腕をこちらに真っ直ぐ伸ばして何かをしようとしている。
「ん??」
大樹が反応した瞬間、カツノリの左腕はカツノリを離れロケットのように大樹の元へ一直線で飛んでいく。大樹は対抗の出来ないまま無防備な状態、もう左腕は大樹のすぐ近くまで飛んできてきた。
「反鏡弾……」
雅夜は飛んできた腕に向かい弾を撃つ。すると当たった瞬間弾は「ギィン」という音を立て粉々に、腕は向きを反対側、つまりカツノリの方向へ変わり、来た道を戻るように飛んでいく。もちろん腕はカツノリに当たった、そして爆発した。
「お、おぉ……爆発した……てかカツノリ跡形もなく消えたな」
「当たってたらやばかったな。俺の反鏡弾のおかげだな!」
「そうだな、本当危なかった」
「ところで反鏡弾の効果を説明するね〜、対象に撃って当たると音が鳴って鏡のような役割を果たすんだ。鏡って言っても俺らが使ってる鏡は視覚を反射するもの。でもこれは物体を反射する鏡、って捉えてもらえればいいかな。そうして役割を終えると粉々に砕ける。ちなみに止まってる物、に撃っても弾が砕けるだけで痛くもないけど、動いてる物に当たるともちろん反射する。動いてる人に当てても反射出来るけどこの能力を知られてて来るってバレてると効果はない」
「長々とお疲れさん。でもごめん俺知ってる」
「じゃあこれは知ってた?反鏡弾使った後は5秒のインターバルを必要とする、あと“当たる”って表現してたけど実際には当たってない、直前で空間が鏡のようなものになって反射される」
「…………知らなかったっす」
「ふん、まぁいいやネックレス探し続けようぜ」
雅夜が呟いた直後に天井の砂が塊になってボロっと落ちてきた。
「なんだこれ」
「また罠か?お?」
砂を払うようにして開けてみると、そこには木製の星の形をしたものが入っていた。
「これネックレスじゃね?」
「お!マジか本当だ!やっと見つけた!まだやっとって言うほど探してないけど!」
「良かったね〜大樹〜」
「良かったよぉ〜」
「んじゃ、一緒に帰りますか!」
「おう!」
えー、はい、どうでした?
雅夜が強いですよね!笑ってるところのセリフが難しかったです!上手く書けてるか心配です>_<
毎回言ってますが出来るだけ早く書くのでどうか見放さないでください……ww