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第二話 メイドの恐怖

 アスカは件の魔法実験以降、エトヴィンを避けるようになった。避けるといっても、業務を放棄しているわけではなく、業務と関係のない時はエトヴィンに話しかけなくなったのである。

 以前の様に夜更かしを注意することもなく、現在アスカはただ淡々とエトヴィンに付き従っていた。

 それには当然理由がある。彼女は、エトヴィンを恐れていた。

 彼女のフルネームは、アスカ・エルヴァン。エルヴァン家は先代当主が初代の新米貴族であり、それも領地を持たぬ騎士階級だ。生活は少し裕福な農民と変わらず、貴族社会ではパーティにも呼ばれることはないほど最底辺に位置している家である。当然、中級貴族の不興を買えば簡単に潰されてしまう程度の権力しか持たない。

 それ故に、彼女はこのイェレミース公爵家に奉公に来て、当主のアルフレートに媚びを売り、処女を奪われぬよう慎重に好感度を上げ、この国一番の有望株であるエトヴィンの専属メイドにまで上り詰めたのだ。それは家の為でもあり、引いては自身の為でもあった。

 彼のお気に入りになれば、エルヴァン家はほぼ確実に将来安泰だ。アルドラ王国の金や銀、またミスリルといった稀少金属の取れる巨大な鉱山を独占しているイェレミース公爵家の次期当主であるエトヴィンの庇護下にあれば、アスカの家は不当な理由で他家から攻撃を受けることはなくなるのである。それほどまでに、イェレミース公爵家次期当主の名前は大きい。

 だが、そんな強大な加護を諦めたくなるほどの恐怖にアスカは晒されていた。

 彼女は今、一人の女奴隷の首に繋がれている鎖を引きながら、ある場所に向かっていた。そこは新たな魔法の開発した功績をエトヴィンの両親が喜び、研究用にと彼に与えた地下室である。

 女奴隷は首から繋がる鎖をアスカに引かれ、素直に歩いている。まさかこんな大貴族の城に連れて行かれるとは思ってもいなかったのだろう。忙しなくあたりを見回すその瞳には、貴族の寵愛を受けられるのではという僅かな希望が宿っていた。彼女がこれからどうなるか知っているアスカは、その様子が余りに痛ましく思えてならなかった。

 出来ることなら助けて上げたいと、アスカは切実に思った。しかし、そんな事をすれば、今度は自分がその役割を果たすことになるのではという恐怖から、心を鬼にして鎖を引く。


――ならば、君でも構わん。


 そんな主人の声が聞こえた気がして、アスカは震える手でしっかりと鎖を握りしめたのだった。

 彼女達が地下へと続く階段を降り始めると、奴隷もようやく貴族の伽の相手をする訳ではないのだと気づいたのだろう。自分はこれからどうなるのか、この先は一体何なのかとしきりにアスカに質問した。

 だが、会話をすれば情が移る。魔法の実験があった日の午後――アスカにとっては悪夢の始まりの日にそれを思い知っている彼女はその質問に一切答えずに階段を降りていく。

 階段を降りきった先にある部屋に入ると、そこは偏屈な研究職の魔法使い達が好んで使うような無機質な部屋だった。ある程度の広さはあるにも関わらず、家具の類は殆どなく、あるのは一つの本棚と一組の机と椅子。そして部屋の中央にある横長の木製テーブルだけだった。絨緞の類は一切敷かれておらず、床は剥き出しの石畳。それ以外は殆どが木製のものしか置かれていないこの部屋の奥には、頑丈そうな無骨な鉄の扉があり、それが不気味な違和感を醸し出していた。

 地下牢よりもさらに下に位置するこの部屋が、エトヴィンに与えられた研究室だった。といっても、これは両親が用意しようとしていた、地上にある城の中でも特上の部屋を断ったエトヴィンが自ら希望した場所だった。

 最初はなぜこんな不便な場所を選んだのか理解に苦しんだアスカだが、今ならこの部屋を選んだ理由が良く分かる。分かってしまっている。


「手間を掛けてすまないな、アスカ。準備は整っているから、早速連れてきてもらえるか?」


 不気味な鉄の扉を開け顔だけをのぞかせたエトヴィンは、アスカにそういうとそのまま奥へと引っ込んでしまった。

 アスカは体の震えを必死に押さえながら、奴隷の繋がれている鎖を引き鉄の扉へと向かう。

 扉の先は、中央に人が一人寝ることが出来るほどの大きさの机が一つと、その横に同じ高さの小さな机が一つ置かれているだけだった。その小さな机の上には、鉄製のケースが置かれており、中にはさまざまな形の器具が入れられている。


「じゃあアスカ。いつものように頼む」

「……はい」

「わ、私は何をされるんですか!? お願いします助けてくださいッ!」


 これから良くない何かが始まるのに奴隷も気づいているのだろう。彼女は必至に叫びながら訴えるが、エトヴィンは意に介した様子もなく淡々と道具の確認作業をしており、アスカは悲痛な表情をするがそれだけで、奴隷を無理矢理ベッドへ寝かせた。

 この世界の奴隷には主人に逆らえないように魔法がかかっており、それが刻印として体の何処かに刻まれている。それは命じれば必ず言うことを聞くような便利なものでは決してなく、全身に力が入らなくなるものや、逆らうと体に激痛が走るようになる程度のものである。

 一応絶対に逆らえなくする魔法が存在しない訳ではないのだが、そういった魔法はとても高度であり、使える人物は殆どいない。そして使える人物がいる以上、命令に逆らわない奴隷も存在するが、そういう奴隷は絶対遵守奴隷といい、とても高額なためエトヴィンの今回の目的には合わない。

 アスカの命令で全身の力が抜け落ちている奴隷は、助かりたい一心で泣きはらしながら狂乱している。しかし、体は全く動かずその願いは届かない。


「さて、それじゃ始めようか」


 エトヴィンは奴隷の目に布を被せ視界を塞ぐと、一切の躊躇もなくその首に用意していた小刀で切れ込みを入れていく。

 彼はあらかた切れ込みを入れ終わると、今度はその皮膚をゆっくりと剥がし、首の筋肉が露出される。

 エトヴィンは気づいた事柄をメモしていき、アスカはその筋肉や骨などの構造をスケッチさせられていた。彼女はこの城に来る前は絵を描く事が数少ない趣味の一つだった。そんな彼女の描く絵はとても上手く、筋肉の構造を繊細に描き表している。

 だが、写生するということは、その事物をしっかりと観察しなければならないということである。生きたまま首を切り開かれる恐怖と痛みで泣き叫ぶ奴隷の様子を目に焼き付けながら筆を動かしていくアスカは、胃の底から押し上げるような吐き気を必至に我慢していた。

 エトヴィンの凶行をアスカは理解出来ないであろうが、彼とて無意味にこんなことをしているのではなく、明確な目的が存在する。それは、ゴーレムに人と同じ様な発声機能を追加することである。

 そのためには人の喉の構造や発声時の喉の動きを知らなければならないと考えた彼は、手近な奴隷を購入し解剖に利用しているのだ。

 通常生きたまま喉に刃を入れれば血が吹き出し即死してしまうのだが、奴隷が横たわる机にエトヴィンが施した魔法刻印の効果が多量な出血を防いでおり、死ぬことを許さない。

 だが、さすがに喉の構造を調べ終えた頃には、奴隷は既に事切れていた。

 彼はそのまま奴隷の全身に同じ様な切れ込みを入れ、全身の構造も調べていく。その作業が終わるころには、奴隷だったものはもはや人の形を留めておらず、いくつもの肉片に変わり果てていた。


「さて、今日はここまでか。ご苦労だったな、アスカ。私はこのまま魔法の研究に入るから、夕食の時間までは部屋で休んでいて構わない」

「畏まりました」


 アスカはエトヴィンの許可が下りるや否や、駆け足気味に退室していった。残されたエトヴィンはそれを咎めることなく、自身の今日の成果を見て満足げに頷いた。


「さて、これで声の仕組みは大体理解出来たわけだが……」


 エトヴィンはアスカの出て行った扉を眺めながら物思いに耽る。


(初の魔法実験の日からどことなく私を避けていたのは知っていたが、ここのところそれが露骨になってきたな。この前など私と角でぶつかりそうになった時に小さく悲鳴を漏らしていた)


 これは、単に常人と狂人の認識の違いと言っていいだろう。エトヴィンは、奴隷に人権や生存権が確保されていないこの国の風習から、奴隷を殺しても大して忌避の対象にならないのではと考えていたのだ。しかし、実際はそうではない。

 確かに奴隷の生殺与奪権は主人が握っており、法的にも所有物という扱いではあるが、人の形をし、意志を持っている以上情が移るのは当然である。

 その加減は人それぞれで、犬猫と同じように扱う者もいれば、家族の様に扱う者もいる。それでも、一切の情を移さずに完全にもののように扱うのは極めて稀だ。

 それに、奴隷とはいえタダではない。それを財産とする考え方もあるのだから、エトヴィンのようにただ解剖する為だけに奴隷を購入するというのは極めて異端だった。


(あとでアスカの心のケアをしておかなければならないか。もう奴隷を殺す必要はなさそうだから、それも踏まえて説明すればなんとかなるだろう。彼女は非常に優秀なメイドだ。そして、女性である彼女が常にそばにいても、私は不思議と不快に思わない。ここでなくすには少し惜しい人材だ)


 エトヴィンはアスカと納得させる言葉を考えながら、室内を片づけると、彼女に与えられている部屋へと向かった。




 アスカは一度トイレで胃の中のものをすべて吐き出し、多少気分が落ち着いた所でベッドに倒れ込んでいた。

 夕食の時間までは業務を休んでいいというエトヴィンの厚意に甘え、少しの間寝ようとした彼女だが、目をつむると先ほどまでの光景が瞼裏に浮かんでくるため、全く寝付くことが出来ずにいた。


(あの方は一体何がしたいのだろうか……)


 アスカは自分の主の所行について考える。

 エトヴィンの解剖実験が性癖であったのなら、アスカもまだ納得しただろう。人を痛めつけて性的に興奮する貴族というのが実際に存在するからだ。一応、そういった欲望の矛先が平民に向かぬようにする為の道具としても奴隷は用いられている。

 だが、エトヴィンのあれは全く違う。彼自身は研究の為に真剣にやっているのだが、アスカの目からすれば、十歳に満たぬ子供が、淡々と悲鳴を上げる人間をバラバラにしている様にしか見えないのだ。常人であれば耳を塞ぎたくなるほどの悲痛な嘆願を平然と聞き流し、その体に小刀を入れていくその光景は、何らかの悪魔的な儀式だと言った方が適切なようにアスカには思えた。

 彼女はこの事態を自らの雇い主であり、エトヴィンの父親であるアルフレート・ユーレンゲルン・ド・イェレミースに報告をしようかとも考えたが、それは出来なかった。現在はアルフレートがイェレミース家の現当主であるが、近い将来にはエトヴィンがこの家を継ぐことになるのだ。密告などしてエトヴィンの不興を買えば、将来彼が家を継いだときに彼女の家がどうなるか分からない。

 不意に部屋の扉がノックされ、その音にアスカは思わず体をビクつかせる。


「は、はいッ」

「私だ」


 扉の向こうから聞こえた声は紛れもなくエトヴィンの声であり、突然の主の来訪にアスカはベッドから飛び起き、少し皺になったメイド服を軽く延ばすと、急いで自室の扉を開けた。


「ちょっと話があるのだが、構わないか?」

「大丈夫です。どうぞこちらにッ!」


 エトヴィンはアスカに案内され、部屋に一つしかない椅子に座った。


「少し込み入った話になる。君も座りたまえ」


 一体どういった話なのか皆目検討も付かないアスカは、悪い方にばかり想像が膨らんでいき戦々恐々とした様子で、エトヴィンと向かい合わせになるような形でベッドへと腰を下ろした。


「さて、早速本題に入らせてもらうが……今日やった奴隷解剖の事だ」

「ッ!?」


 奴隷解剖――その言葉にアスカは一瞬体を振るわせた。殺さないで欲しい。捨てないで欲しい。そんな言葉を吐き出したい衝動に刈られる彼女だが、主の言葉を途中で遮るわけにはいかず、服の裾を握りしめ必至に耐える。


「……君は一体何を恐れている?」


 エトヴィンが前世――斉藤裕樹であった時に改造しようとした女性達の目と、アスカの目が彼には重なって見えた。その目に浮かんでいるのが恐怖という感情だと、彼は取り調べの際に怒鳴るように教えられたのを覚えている。

 アスカは一瞬おためごかしで誤魔化そうかと考えたが、心の奥底まで見透かしているようなエトヴィンの冷たい視線に、下手な嘘をつけば不興を買いかねないと悟った。


「わ、私は……」


 喉から絞り出したような震え声で、アスカは自身の胸の内を語ろうとするが、ここで真実を口にしてしまうことこそ不興を買ってしまうのではないかと疑心暗鬼に陥り、旨く言葉が出てこなかった。

 その様子に思わずため息をつきたくなったエトヴィンだが、ここでそんなことをすればまた怯えさせかねないと思い自重する。


「別に君が私の事を内心どう思おうと、ここで何を言おうとも罰することはないから安心したまえ。君は私の専属メイドであり、それに見合うだけの仕事をしっかりとこなしている」


 エトヴィンはゆっくりと話しながら、アスカを落ち着ける為に穏やかな表情を作った。

 その笑顔に押されたのか言葉に押されたのか、彼女はゆっくりと自分の心境を語り出した。


「私は……エトヴィン様が恐ろしいのです」


 彼女は正直な気持ちを一度口に出すと、あとはダムが決壊するように次から次へと言葉が出てきた。


「ご自覚はないかもしれませんが、エトヴィン様はまだ八歳なのですよ!? 普通なら他の子供と無邪気に遊んでいるような歳で……貴族のお子様達ですらその歳では勉学を放り出し我が儘を言いたい放題言うそうです。それなのに、エトヴィン様は二、三度読んだだけで算術を完璧にこなしてしまい、貴族としての礼儀作法も数回見て覚えてしまわれました。挙げ句にまだ習ってもいない魔法を自ら覚え、新魔法まで開発されてしまう……。それだけなら良かったです。それだけなら、私は貴方様の専属メイドとして普通にしていられました! でも……あの日の夕方、解剖されつくしバラバラになった奴隷の残骸を見たとき思ってしまったんです。もしかしたら、いつか自分もこうなる日が来るのではないかと……」


 アスカは何かから守るように自分の体を抱きしめた。声は次第に涙声へとかわり、俯いている彼女の頬から涙がこぼれる。


「恐ろしいのです。貴方のその力が私へ向くかもしれないと思うだけで、震えが止まりません」

「なら問おう。君はどうすれば安心出来る?」


 エトヴィンの顔には先ほどの微笑みはなく、射抜くように鋭い視線をアスカへと向けた。


(アスカ……君が私に恐怖するようでは困る。君には私の手となり足となり働いてもらわなければ)


 エトヴィンには目的がある。彼はその目的の為には、アスカという存在は必要不可欠だと考えていた。それほどまでにアスカは従順に彼につき従っていたし、それと同時に、彼はアスカのことを気に入ってもいた。

 現実の女は醜い。それがエトヴィンの人形愛の原点である。だが、彼は何故かアスカが醜いとは思えなかったのだ。

 それはアスカの容姿はもちろんの事、その人間性も含めての話しである。現に彼女は自分の気持ちを正直に晒したが、エトヴィンのことを「恐ろしい」とは言っても、「気持ちが悪い」や「不気味だ」などの貶めるような言葉を一切口にしていない。

 前世で悪意に晒されることの多かったエトヴィンは悪意に敏感だ。しかし、一年以上彼はアスカと一緒にいるが、悪意を感じたことは一度もなかった。

 そして今では、人間も捨てたものではないかもしれないと考えるまでになっていた。

 無論、だからと言って彼の人形への愛が衰える訳ではないが……。

 数分の時間エトヴィンはアスカの回答を待ち続けた。そして、ようやくアスカが口を開いた。


「私は、貴方に守って頂きたいのです」


 それは従者としては余りに卑しい願いである。だが、打算や懇願、恐怖や卑屈さをすべて内包したその言葉はアスカの本心であった。


「そうか……ならば私に服従したまえ。現在君は私の親が雇用しているが、それとは関係なく私に仕えよ。そうすれば、君を私の庇護下に置いてやる」


 普通なら、八歳の子供が何をと思うかもしれない。だが彼は王国一の麒麟児、エトヴィン・ド・イェレミースである。そして、アスカは一般兵程度なら何人束になろうとも話にならぬほどの彼の魔法を眼前で目撃している。

 その言葉で、アスカの瞳は熱が籠もったものへと変わり、彼女はベッドから下りるとエトヴィンの前に跪いた。

 強者に服従しその庇護を得る。その安心感に彼女は酔っていた。

 エトヴィンは死の恐怖に晒されていたアスカに、その不満をすべて吐き出させ少しの安心感を与えた。そしてその後、彼女の以後の安全と引き替えに服従するという取引を持ちかけ、それは彼女の心に上手く入り込んだ。

 地球の日本の様な場所と違い、死の危険が身近なものとして認識されているこの世界で、絶対的な安全とはある種の麻薬のようなものである。

 エトヴィンの庇護下という環境に慣れてしまえば、死の恐怖には耐えられない心となり、やがてアスカの心は雁字搦めになるだろう。

 この状況でアスカ本人がそんなことを考えられるはずもなく、彼女は熱に浮かされた様に服従の言葉を口にした。


「畏まりました。ご主人様」

 チョロイン……と言っていいのだろうかこれは?

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