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【17】恋人

こんにちは!今回は青春ぽくなっちった(てへぺろ)!

まぁ、楽しんでくれたまえ。はっはっはっ!

前回、加月君に『恋人』だといわれてしまった僕でありますが..。


「茲..そうなの..?」


蘭が訪ねてきた。


「えっ..あ、えっと..」


僕がまたじたばたしていると..



「ごめんね..茲は俺のものだから..!」


そういったのは、やはり加月君だった。

よくみるとかずき君は少し微笑みそして泣いていた。

涙袋にいっぱい、嬉しいのかわからないけどやっぱりすっきりした顔だ。


「...ちょっと待ってね..茲、話して!」

「...。」

「茲っ!はっきりしてよ!」


蘭はほっぺたをぷくっとさせて僕の目をしっかり見つめている。


「まぁまぁそんなに怒んなぁ。」と愛弘さんが言うと


「あなたは黙って!..茲、ゲイって..ほんと..?」

「...。」

「..茲、もう怒んないから..話して..?..ね?」


ほんとに怒んない..?


「わかった..話すよ。」



*説明中*



「そう..。そんなことが..。」


僕は加月君に出会ってから何があったのかやここに来るまでどんなことがあったか、そしてかずき君を見ながらどんな思いでここまで来たか、すべて話した。


「ありがとう。話してくれて。」


加月君がいつものニッコリ笑顔で僕に微笑んできた。


「よかったな..全部話せて。」

「ほんとだよね。すっきりしたでしょう。」


僕を見て、久弥さんと愛弘さんがぽつんと言った。


しばらくして蘭が口を開いた。

「整理すると、つまり茲はこの三年でゲイになってしまった。そして、今は加月さんと付き合っているわけか..。」

「うん!だよね?茲。」

「えっ..つきあって..」

「えっ..違うの?じゃあ今、茲は告られたの?」

「..うん。」

「まじか..。で、OKするの?」

「..蘭はいいの?僕がOKしても。」

「うーん..いいよ。別に、茲のことは好きだけど、茲は加月君との方がいいと思うから.。」


「蘭..。ありがとう。じゃあその代わり、一生、親友でいる!」

「茲..。ほんとあんたは変わんないわね。昔のまんま!」


蘭の目からは嬉し涙があふれていた。ありがとう、ありがとうって。


「蘭..泣くなよ..。」

「..だって..。」


僕たちはまた、みんなの前で抱き合ってしまった。

その姿を見たかずき君は僕の後ろに回って抱き着いてきた。


「茲っ♡」

「加月ぐーん..!」(鼻水w)

「ここっ♡大好きだよ♡」

「..うん!」


「よーし!」と愛弘さんが蘭の後ろに回って抱き着いた。


「蘭果!」

「はいっ!」

「茲のダチはアタイのダチ。」

「愛弘さん..!」


「私も混ぜて~」と久弥さんまでやってきて、僕と蘭の顔の近くまで寄ってきた。


「ここくん!蘭果ちゃん!仲良くしようよ♪」

「うん!久美さん、ありがどう!」

「もう茲ったら。っくみさん、よろしくね!」

「うん!みんな友達ー!」


すると一斉(いっせい)に、ぎゅー!と何段もかさなった布団のように、みんなで丸くなった。


そのあと、「この体制は暑苦しい」と五人で輪になって胡坐(あぐら)をかいた。


ぼく→加月くん→久弥さん→愛弘さん→蘭果、そしてまた僕という順番。


「五人でどっか遊びに行こうよ!ダブルデート&親友デート!」

「いいね!茲、どこ行きたい?」

「あー!加月さん、先に言わないで下さいよ!私の大切な親友なんですから!」

「えー!でも、私の彼女であるのよ?」

「そんなの知ってるけどー!」


「はいはい!二人とも?ここくんが困ってるわよ?」

「えっ!あ、茲、だいじょぶ?」

「私がやるから~!」

「なに~!!」

「はいはい!」




〔旅館を出て..〕


「お世話様でしたー。」

「いいえ。こちらこそこんな形になってしまって..。」


お母さんたちが向こう側で話している。


「今日はありがとう。茲にもあえてほんとに運命かも。」

「運命だなんで大げさだよ。でも、僕も会えてうれしかった。」

「私!じゃなくて..俺も嬉しかった!おかげで茲にも本当の気持ち、伝えられた。」

「ほんとよね。茲くん、かずき君、おめでとう!」

「ほんとだな。あ、蘭果のメアド教えて。」


「あ、僕も!」「私も~!」「じゃあ俺も!」


ほんとに今日一日楽しかった。特に蘭に会えたことと加月君と結ばれたこと。

こんないい日がずっと続けばいいと思った。なるようになるさ、だね。


僕は蘭とメアドを交換した。


「メアド変わったんだ。しかもスマホってお互い世代に流されてるね。」

「うんうん、ほんと!はぁ、もう行かなきゃ。」

「どこ行くの?」

「今日はね、お父さんと三人で食事するの。」

「そうなんだ。あ、お父さん元気?」

「うん。とても元気だよ。あ、今日のこと話そっと。」

「ああ、そうだね。お父さんとはどう?いい感じ?」

「うん。...でもね、最近やっぱりお父さん仕事が忙しくてね、たまに話すんだけど、ね。」

「大変だね。またなんかあったらいつでもメールして。聞くから。」

「ありがとう。ほんと優しいね。」

「いや、別に普通だよ。..あとさ、かずき君が言ってたんだけど、『洗濯の話』で驚いたの?」

「あぁ、あれはね。洗濯とか最近やってないから、驚いちゃったっていうか..大げさすぎたかな..?」

「うーん..僕は見てないからわかんないけどだいじょぶだよ。加月くんなら♡」

「うふふ。ほんとに加月さんのことが大好きなんだね。」

「あ、うん。..変..?」

「ううん!変じゃないけど、あの時と一緒だなって。」

「あの時?」

「うん!付き合ってた時さ、いつもその顔してた。私見て、照れてる顔!」

「えっ!そうなの!?」

「そーだよー!..はぁ、よかった。すごく元気そうで。ほんとにほっとしたわ。」

「...うん。」

「じゃーあー..ばいばい!」


そう言って、蘭は歩いて行った。


しばらくして、「あ、そうだ!」と振り向いた。


「茲ー!」

「何ー?」

「ずっと友達!ね!」

「..うん!その通り!」

「ずっと親友!!」

「もちろん!」

「うん!じゃあ、ばいちゃ!」

「うん。」


蘭はそう言って走って行った。

その斜め横から蘭の新しいお母さんがやってきて、一緒に歩いて行った。

そしてちょうど曲がり角でもう一度こっちに振り向きピースをした。

そのまま、曲がって行ってしまった。僕はピースした手を上にあげて振った。


「おーい!」とみんながやってきて僕たちはかずき君のお母さんと一緒にわが家へと帰ってゆくのだった。



つづく


読んでくれて感謝です!

どうだったかな?コメントくれよな!

次話も見てチョ!

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