閑話 ふたりの物語
ログイン出来なくて更新出来ませんでした。
「ねぇ繋!」
「んー?」
「私、小説家になる!」
「小説家?」
「うん!私たちの恋愛小説書くの!」
「……俺らの?」
「そう!」
「なんでまた急に(笑)」
「だってせっかくいろんな思い出があるんだもん。忘れちゃうのもったいないじゃん?」
「まぁ、確かにね」
「だから出会った頃から書こうと思って!」
「へぇ。もう書いてるの?」
「こんな感じ〜」
そう言って書きかけの原稿を繋に見せた。
しばらく画面を眺めていた繋がぽつりと呟く。
「……ねぇ」
「ん?」
「俺の印象悪くない?(笑)」
……あはは!!
「だって最初の印象最悪だったもん!」
「いやいや!もうちょっと格好よく書いてよ!」
「えぇ〜?事実に忠実に書いてるんですけど?」
「そこは多少盛ってくれてもいいやん(笑)」
「ダメです!歴史は捏造できません!」
「頭硬いな(笑)」
……ふふ。
こういうやり取りももう何年目になるんだろう。
結婚したからって何かが大きく変わったわけじゃない。
相変わらずくだらないことで笑って。
相変わらずちょっとしたことで言い合って。
そして相変わらず一緒にいるのが楽しい。
「でもさ」
「ん?」
「なんで小説にしようと思ったん?」
……うーん。
改めて聞かれると、ちょっと照れくさいなぁ。
「忘れたくないから、かな」
「何を?」
「繋と一緒に過ごした時間」
「……そっか」
「楽しかったことも、嬉しかったことも、喧嘩したことも。全部ひっくるめて私たちの思い出でしょ?」
「うん」
「だから、ちゃんと残しておきたいなって」
繋はもう一度画面を覗き込んだ。
「……じゃあ、俺のいいところもいっぱい書いてね?」
「あったかな?(笑)」
「あるやろ!(笑)」
……あはは!!
沢山あるから沢山書いてあげるけどそれはまだ秘密♡
「……ねぇ、繋」
「ん?」
「私たち結婚しても全然変わらないね」
「そう?」
「うん。出会った頃と同じくらい毎日楽しい」
「ならいいやん」
「……ふふ。そうだね♡」
私はもう一度パソコンに向き直った。
画面には私たちの最悪の出会いから始まる物語。
まだまだ書きたいことは山ほどある。
「ねぇ繋!」
「今度は何?(笑)」
「これからもいっぱい思い出作ろうね!」
「……小説のネタのため?(笑)」
「違うわ!!(怒)」
……あはは!
まったくもう。
結婚しても相変わらずな私たち。
きっとこれからもこんなふうに笑い合っていくんだろうな。
……ふふ♡
さてと。
次はどの思い出を書こうかな?
――閑話 ふたりの物語 終




