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狂った針は戻らない  作者: 暦海


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お姉ちゃんと私

『――ほら、彩香さいか。早くこっち来て手伝って。ああ、貴女は良いのよ舞香まいか。ゆっくり休んでなさい』



 五年前の、ある日のこと。

 夕食前、母の要請に笑顔で応じキッチンへ向かう。まあ、言われなくても行くつもりだったんだけど。もう一年前くらいから、すっかり習慣になってるわけだし。


 一方、六つ歳上の姉――舞香お姉ちゃんがお手伝いを免除されるのもいつものことで。まあ、仕方ないんだろうね。私と違って、彼女は生来重い病気を患っているのだから。

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