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狂った針は戻らない  作者: 暦海


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本末転倒というもので。

「……ところで、自分でリスクを背負わせておいて言うことでもないのでしょうけど……その、近い内に学校側の知るところとなる可能性は否めないですよね。実際、この前のスーパーで……」


 すると、尚も躊躇いがちにそう口にする蒔野まきのさん。そう、こちらが伝えずともこの状況――生徒と教師の同居という由々しき状況を学校側に知られてしまえば間違いなく何かしらの処置を施される。僕の身がどうなろうとそれは一向に構わないけど、蒔野さんを独りにするのは何がなんでも避けなければならない。


 では、仮にそうなった際はいっそ正直に事情を――もちろん、それもアウト。もしも、万が一にも寛大にも学校側が理解を示し僕らの同居を認めてくれたとしても、お父さまの耳には確実に――つまりは、本末転倒というもので。


 なので、やはり何としても隠し通さなければならないのだけど――彼女の言うように、その可能性は全く以て否めない。実際、スーパーにて二人で買い物をしていたところをクラスの教え子に見られたこともあって。そこで偶然会って、彼女に買い物を手伝ってもらっていたなどとどうにか誤魔化そうとしたけれど……まあ、普通は信じてもらえないだろう。――そう、普通なら。



「……うん、それなら大丈夫だよ。二人には、またお礼を言わなきゃね」

「……?」

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