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接触
巨大な土偶を前に放心する主人公。
好奇心が湧き、意を決して近づき、手を伸ばして触れようとする。
土偶の目と体に刻まれた文様が白く輝く。
白い光が土偶の胸の辺りに集まる。
驚く主人公の手に何かが飛びつく。
土偶が崩れ、土塊になる。
粘土のにおい。
主人公が、自分の手の焼けるような痛みに顔を顰める。
同時に周囲の空気が変わる。
主人公が立ち尽くしていると、竹林の向こうから土地の所有者である神主が近づいてくる。
「逃げろ」
主人公の頭に声が響く。自分のモノじゃない焦りに駆られ、その場から飛び出し、家に逃げ込む主人公。
主人公の手に、白い紋章が光っている。