僕が君を本気で好きになってから? 他の男性と付き合ってるなんて!
僕は随分と長い間、恋愛をしていなかった。
今までの、恋愛も上手くいく事はなかったし恋愛なんかしても
僕は幸せにはなれないだろと思っていたからだ。
10年前に、僕と付き合っていた女性は? いつの間にか
他の男性を好きになり、僕と別れたいと言ってきた。
僕は、すんなりと彼女の言葉を受け入れる。
彼女も僕がこんなにも簡単に受け入れてくれると思ってもいなかったと思う。
簡単に受け入れた僕を見て、彼女は最後にこう言った。
『どうせ、私の事なんか! そこまで好きでもなんでも
なかったって事よね。』
『えぇ!?』
『普通なら? 私と“別れたくないとか、相手はどんな奴なんだとか”
聞いたりしない? マナトって、本気で女性を好きになった
事ってあるの?』
『・・・い、いや、』
『そうよね! 今のうちに、別れてて良かったわ!』
『・・・・・・』
・・・僕はこの時、彼女が言った言葉を考えていたんだ。
確かに、僕は今まで本気で女性を好きになった事がない!
だから、彼女が他の男を好きになったと聞いても何も想わなかった。
ヤキモチも妬かないし、嫉妬もしない。
そんな僕を彼女は、見透かしていたのかもしれない。
このまま、この僕と結婚しても愛されないと知ったからだ。
だから、今のうちに他の男性に乗り換えようと思っていた
のかもしれない。
僕は、恋人にも結婚相手にも相応しくない。
付き合った女性に、愛情表現もしないし好きや愛している
の言葉をかける事もない。
相手の女性からしたら? 本当に私の事がこの人は好きか
確かめる必要があると思うのだろう。
そして答えを知った時、僕から相手の女性は離れていく。
だからなのかもしれない、あれから10年間は好きになった女性
は一人もいないし、付き合いたい女性もいない。
僕は、この先もずっと一人だし1人で居る覚悟も決めたんだ。
もう、相手の女性を傷つけてまで一緒に居る事はないん
だと心に誓った。
*
・・・でも、僕の考えに反して。
僕に10年ぶりに、好きな女性ができた。
彼女との出逢いは? 知人の人の紹介で彼女と会った事からだ。
初めの彼女の印象は? 気が利いて周りの事をよく見ている人。
誰にでも、同じ接し方で話してくれる。
こんな僕にも、彼女は優しかった。
僕は、今まで女性は“第一印象でいいな”と思うぐらいで
恋愛感情をその女性にもてるかは分からないまま付き合っていた。
だから、今回もそんな感じなのだろうと思っていたのに。
僕は、彼女の事を知れば知るほど好きという気持ちが増していく。
もっともっと、彼女の事を知りたいと思うようになった。
彼女と二人で会う事は一度もなかったが、僕を入れて3人なら
会ってくれた。
僕は、確実に彼女に惹かれていったんだ。
でもある日、彼女が男性を連れてくる。
そして、僕たちに紹介したんだ。
『3年前から、ずっとお付き合いしている“私の彼です”』
『・・・・・・』
『えぇ!? 千晴の彼なの? なんで彼がいる事話してくれ
なかったのよ。』
『だって! 恥ずかしかったから』
『桃栄君、千晴に彼がいたの知ってた?』
『・・・い、いや、』
『そうだよね! ワタシも初めて知ったもん!』
『・・・ううん、』
・・・こんなのないよ!
嘘だと彼女の口から言ってほしかった。
【なんで!? 彼氏なんかいるんだよ!】
しかも? 3年も前から付き合ってたなんて! 知る訳ないじゃん!
もう、僕は君の事を本気で好きになった後なのに。
ホント、ズルいよね。
最後までお読みいただきありがとうございます。




