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プロローグ2

 男が目を覚まし、見た世界に魔法は無かった。

 そこは科学が発展した世界だった。

 それから数年が経ち、男はニートとなっていた。

 ニートになった理由はこの世界のゲームや武器、科学技術などに興味を持ち、学校よりそちらを調べることが有意義に感じていたからだ。

 もちろん学校には行っているが休み、趣味に没頭することが多かった。

 そして今は学校に行こうとしていた。


「お兄ちゃんもうすぐ時間だから早く起きて!」


 男は刀藤龍一という名前である。

 そして龍一にはできた妹がいた。

 妹の名は刀藤葵という

 髪の色が銀髪で少し水色がかった可愛い十三歳の美少女であった。


「もうちょっと、てか行くの面倒だから休むわ」

「早く起きて!休んじゃメっだよ」


 掛け布団を剥がしに来たため、抵抗したが抵抗むなしく負けてしまった。


「ならもう五分寝かせて」

「駄目!準備しないと遅れちゃうよほら」


 顔を覗き込んできた。

 男は寝ぼけながらも起きた。


「おはよう葵」

「おはようお兄ちゃん」

「ほら支度するから部屋から出て。そんな疑うような顔をするな。すぐ行くから」

 

 そんな兄を疑っていたが根気負けし部屋から出て行った。


「もうなら早くきてよ、待ってるから」

「ほいほい」


 欠伸をし、妹を部屋から出したあと支度を整え始めた。


「はぁ、めんどくさいな」


 一人で呟きながら黙々と準備をやっていた。

そして行く準備が整ったため男は朝食を食べるためリビングへ向かった。

今、親は出張のため家にいないから、妹と2人きりである。


「もう、やっと来た。ほらお兄ちゃん朝食にするよ」

「おう、すまんな」


 そう言いながら男は椅子に座った。

 そして「いただきます」と言うと、葵もそれに続き「いただきます」と言った。


「そういえばちゃんと宿題とかやってるのか?」

「お兄ちゃんと違って前もってすませてあるの。お兄ちゃんこそ大丈夫なの今日までの宿題は?」


 心配そうな声で葵が言ってきた。

 

「大丈夫だ。連絡が取れなかったことになってるから」

「まったくこの人は……」


 葵は呆れた顔で言ってきた。

 朝食が終わり、お互い行く準備が整ったため家を後にした。

 途中まで通学路が同じ為、一緒に登校していた。


「もうすぐ文化祭なんだ!お兄ちゃん見に来てよね!」

「もちろん。なかなか面白そうな姿が見れそうだしな」

「もうお兄ちゃんのバカ!」 

 

 そう言うと葵は頬を膨らませた。


「まあまあ、そう怒るなよ。言われなくてもちゃんと行ってやるから」

「ほんとに?約束だよ」

「ああ、約束だ」


 そうこう言っている間に葵は学校についた。


「じゃあねお兄ちゃん。行ってきます!」

「おう、いってらっしゃい」



 それから数時間後……

 今は三時間目の体育の終わり際だ。

 

「やっと終わる。はぁ疲れた」

「いつも引き篭もってるからだよ」


 そう言ったのは男の幼馴染みである高波恵である。


「ひでーな。それは関係ないだろ」

「昔剣道とかで優勝してても体力は落ちるもんだよ。それとまったく本気出してないでしょ?」

「そんなこと無いよ。これでも必死だぜ」


 恵が言っていることは当たっている。

 男が本気を出せば軽く世界記録を出せる為、本気を出していない。

 そして体が崩壊するかもしれないからだ。

 今世の体は戦闘用に鍛えていなかった為、体が持たないのだ。

 できたとしても、仮にも龍神を倒した者の身体能力、そんな物を使えばあとが面倒なことになる。


「ほんとに?」

「ほんとだって信じてくれ」


 恵はからかいまじりに笑っていた。

 体育が終わり着替え終わった後、事件が起きた。

 そう男がいきなり倒れたのだ。


(この感覚はもしかして俺は死んだか。前にも味わったからな。転生させられた時に何かと一緒に抜ける感覚は嫌でも忘れられない。それにしても意外と思ってたより早く限界が来たな。これじゃあ葵との約束もはたせそうにない。悪いな)


 周りは男の体の近くに来て心配そうに声をかけていた。

 そして恵は他よりも一段と心配していた。


「龍君大丈夫ねえ!」


 男はもう話すことができなかった。

 意識が完全に無くなり体から魂が抜ける時、ほんの少し見た光景だからだ。

 心の中でしか喋れなかった


(すまねえな。でもこんなに心配してくれると嬉しいぜ。ありがとうな)

 

 その後気がつき辺りを見るとそこは真っ白な空間だった。


(やはり完全に死んだか。ここは死後の世界ってやつかな。てか転生したはいいが望んだ場所じゃないうえにすぐ死ぬとか転生した意味がないな。はっはっは)

『貴様、独り言だろうが聞こえておるぞ』

 

 男はふと声の聞こえたほうを見た。

 そして、そこにはあいつがいた。

 そう龍神である。


「ずいぶんと早い再会だな。俺的には結構時間が経っているがここに来たら夢でも見ていた感じだな。それと転生先が違ったんだがどういうことだ?」

『たしかに思ったより早く再会してしまったな。それと我がうっかり手を滑らし失敗したらしい。まあ許せ。はっはっは』


 男は呆れ顔で言った。


「なぜミスったんだ?それと何故にしてあんなに早く寿命がきたんだ?何となくは察してはいるがな……」

『我の新しい肉体に魂を移す作業と並列してやっていたら、貴様の方でやらかしたのだ。はっはっは。それと早く寿命がきたのは貴様の魂の存在規格(スケール)が大き過ぎた為新しい体がすぐ限界を迎え朽ちたのだ』


龍はその場で失敗を誤魔化すかのように笑い、早死にの理由を述べていた。


「笑い事じゃないわ。他人事だとおもいやがって」

『まぁ、気にするな。そのための詫びも用意したあるのだからこれで許せ』


龍はそう言い、男に光り輝く玉を差し出した。

男はそれを受け取った。


「これは一体、何だ?」

『それは我からのギフトを入れたものだ。スキルと言えばピンとくるんじゃないか』

「お前よく魂だけの状態でそんなことできるな」


龍は得意げに言った。


『龍神たる我ならこれくらい造作もない。普通にできるものだろ?』

「できないわ!で、何のスキルだ?」


男がそう言うと龍は自慢げに語り始めた。


『内容はというと数秘術と操糸術などだ。それと管理魔法の魂へのエンチャントだ』

「などってお前言うのめんどくなったな。あと管理魔法がどうたらかんたらとはなんだ?」


龍はそんな訳無いといやんばかりにいった。


『いや他のやつはそこまで説明する必要がないからだ。貴様がいずれ使うかもしれない物だからその時になれば分かる』

「なるほど。で、詳細は?」

『では説明するぞ。まず操糸術についてだ。これはそのままの意味だ。ただ糸を操る力である。使い方次第では強力なものになる。繊維なども対象になる故服の強度を上げたりも可能だ』

「お前は俺を暗殺者にでもしたいのか?」


龍は顔を背けた。


『そこは……気にするな。貴様が日本とかいう国がある世界にいた時に服とかを縫ったりしてたろそれでこのスキルを渡すわけだ』

「あれは妹の人形とかを直すためやってただけなのだが……」

『それでも習得条件は満たされているから貴様のスキルとして習得させた』

「まぁいいか。で、次は?」


ここからが長かった。

数秘術とは

(魔法と違い、一応は世界の法則に乗っ取って使う物である。魔法は何もないところから炎を出すが、数秘術は酸素など炎を出すのに必要な分子などを調節して使用したりするものである。極端な話、分子の核分裂とかを利用すれば簡易的な核爆発を起こせる。そして放射線が出ないように調節も可能)と龍が説明した

ある意味何でもありに近いものでもある。


『これが数秘術についてだ。貴様も流石に知っておるだろ数学の悪魔ラプラスについて。その力だ』

「ああ、知っている。神話とか伝説に出てきくるあれだろ過去、現在、未来にいたるまで世界を数字として見ることで予知や事象改変も可能なやつだろ」


龍は話が早いと言った。


『そういうことだ。実際は我のいた世界と貴様が行った世界には存在しないが実在はしている』

「まじか!?てかそんなの俺が使えこなせるのか」


龍はその対策もしてあると言った。

まず自前で演算する為、普通は慣れるまでは動けないしまともに使えない。

だが龍は数秘術のスキルに自動演算という能力を加えたらしく、使用するのに必要な過程をかってにやってくれるものらしい。

だが発動させると集中力を結構削られるため、訓練をしないと近接戦との並列戦闘に問題があるがすぐできるようになるものらしい。

おまけに体への疲労もあるため、使いながら疲労の耐性は上げるしかないという。


『それと貴様の魂に吸血鬼の力を入れといた。数秘術を使いすぎ動けなくなった時ようの対策だ。だが安心しろそれは自分で発動と解除ができる類の物、故に使いたくなければ使わなければ良い』

「よくわかったな、俺が使いすぎると」


龍は当たり前だと言った。


『前にも言ったが貴様は我と似たような性格をしてるからあれば使いまくると予想できる。我がそうであるように』

「お前も余程の戦闘狂らしいな」


 龍と男は意気投合していた。

 ふと龍は何かを思い出したのか男に話しかけた。


『そういえば貴様を転生するために魂を見たのだが魔の力が入っているようだぞ。たぶん貴様よりも前世の物だろうな』

「俺はまったく知らなかったな」


 魂は転生する際、例外を除き基本的には情報をリセットされる。

 その際、何らかの呪いや力が残ることがある。

 それは基本使うことができないが何か大きなことを境に、使えるようになることが稀にある。


『まぁ今の貴様なら使うことができるだろう。だからいつか試してみるといいやり方は体で覚えろ』

「俺の得意なやつか。なら魔法を極める過程で試してみるとするか」


 男がそういうと龍は『さて』と呟いた。


『では貴様を再び転生させるとするか。貴様の転生先の世界に我もいる。また会うことがあれば力試しをしてやる』

「それは楽しみだ!では魔法を得とくしたら、鍛えながら貴様を探すとしよう。」


 龍は楽しみが増えたような表情をし、男に別れを告げた。


『さらばだ。貴様が来るのを楽しみにしている』

「じゃあな。俺もお前と会うのを楽しみにしておこう」


 そう男が言った直後意識が薄れていった。

まだ小説作成に不慣れな為投稿が不安定ですがなるべく更新速度上げるため頑張ります。

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