桜色の互恋 5話 涙の和解
俺は、たくみに今の好きな人を聞いてみた。
「さくらのことまだ好き?」
俺は言った。
そしたら、
「ううん。好きじゃないよ」
たくみがそう答えた。
「何故?」
と俺は、聞いた。
「気持ちが冷めた。どうせ俺になんて恋は叶わない。」
俺は、絶望をした。
「なんだよ!気持ちが冷めるって。俺がお前の為にどれだけ頑張ったか分からないの?ありえないよ!」
俺は、感情むき出しになってたくみに言った。
「分かってるよ。僕がどれだけ好き勝手な事を言ってるのか。けど、僕には、もうこの恋は叶わないんだ。そんな事に時間をかけても無駄だよ。僕のためにもう時間を失わないで。見ているこっちが辛いんだよ…。」
たくみは、本気だった。
正直、さくらがたくみの事を好きだって言おうと思った。
けど、
「そんな煽ていらないよ」
と言われるのがわかっていたから、あえて言わず、また機会を作って言おうと思った。
ひとまず、今のたくみは、家で落ち着いてゆっくり寝たほうがいい。
俺は、本当の事をたくみに言わなかった。
夜になり、俺は空を見上げた。
星が綺麗だった。
俺は、その星を見ながら、黄昏た。
「上手く、たくみに伝えられるかな。早く結ばれてほしいな。」
とブツブツ言っていた。
3日後、たくみを公園に呼び出した。
そして、さくらがたくみの事が好きだという事を伝えた。
思ったより、喜んでいた。
「諦めたら、そこで終わりだ。人生一度きり。夢を叶えるのには、時間が必要だ。無駄だと思うなら辞めたらいい。けど、希望があるのに、そこで諦めるのは、意味がわからない。どう?一緒に夢叶えてみない⁇」
俺は、そう言った。
たくみは、泣いていた。
「うん。そうだね。まさるありがとう。ぼくかわるよ。一度きりの人生だもんね。思いきった事して、失敗した方が悔いが残らないや。気付かせてくれて、ありがとう!」
たくみは、泣きながら震えた声で言った。
気付いたら、俺の目からも雫が垂れていた。
それから、お互いがアピールし合いながら、仲を深めていくのであった。
誰もが結ばれるであろうと思った瞬間。
何かが起こった…。