第三十九話 ラファエル
「正気か。主への叛逆になるぞ」
天界の円卓に着席し、肘をつき口元で指組みした状態で、ミカエルは向かいに立つ六人の大天使たちに問うた。神の命令に反し、セクンダディ六人がかりでルシフェルを仕留めようというのだ。
「正気も正気だよ。ミカエルには悪いけどね、六人で相談して決めたんだ。主にはルシフェルの首を差し出すことで忠義の証とするよ。その後で処罰でも何でも受けるさ」
以前から一斉攻撃を提案していたラファエルが、秘密裏に残り五人のセクンダディを説得していたらしい。飄々としているが、根は熱情の男だ。
「天使たちは貸せんぞ」
「そりゃあそうだろうね、僕らが勝手にやることだもの。それじゃあミカエル、吉報を待っててくれよ」
ラファエル、ガブリエル、大鎌を持った痩せぎすの天使カマエル、槍を持った角刈りで非常に大柄な双子の天使メタトロンとサンダルフォン、波打つナイフを抱え持つスレンダーな肢体の長髪女天使ザドキエルの六人は、ミカエルに背を向け足元の雲へと消えて行く。一人ラファエルは、別れ際に右手を軽く挙げ、最後に飛び込んだ。
残された天使長は、静かに呟いた。
「……死ぬなよ」
短文であってもコンスタントに載せ続けるべきか、ある程度文字数 (及び切りの良いところ)が溜まってから載せるべきか、PC不調などにより連続更新が途切れた辺りから悩んでいたのですが、前者に舵を切る方向に決めました。




