G:ちょっ、ちょっと待って
ーー翌日
俺はなぜか男子生徒に囲まれていた。ハチマキがしてあって、何か書いてあるな。今井、様親衛隊?おいおい、これヤバイやつじゃねぇか!!委員長のファンの人ってことだろ。
しかも、今取り囲まれているし。絶対にボコされちゃう奴じゃん。おいおい、ヤメロォォォ。俺は心の中で叫ぶ。口にして叫ぶ勇気は俺には無かった。どうしてこんなことになったんだよ....
時は朝に遡る。
朝、俺は普段通りに登校した。曇りは良いな、とか思いながら。そして俺は登校するとすぐに一時限目の授業に必要な物を取り出した。
相変わらずクラスでは、DONの話で盛り上がっているようだ。みんなが仲良さそうに話し合っている。訂正、俺と委員長以外だ。
俺はともかく、委員長って意外と話していないもんだな。
委員長は他の女子と話すことなく、ターゲット3000というのを読んでいる。確か、英単語集だったっけか。休み時間に英単語集って、休み時間にゲームしている俺とは大違いだな。
俺は委員長の意識の高さに驚いた。確かに、俺も受験勉強のときは親からせっつかれて頑張ったが、それも中二からだ。自主的にかつ、今からこんなに勉強するのは流石、委員長と言った所だろう。
暇だし、FSで話してみるかな。え?実際に話さないのかって?ムリムリ、出来るわけないだろ。開き直る俺を恥じながら、FSを開いた。
(自分)『委員長って、休み時間も勉強して偉いですね』
(委員長)『そんなことないんだな~私家でゲームする為に休み時間勉強してるし』
(自分)『じゃあ何で勉強をやるんだ?』
(委員長)『家でもテストがあるから』
(自分)『委員長大変だな....』
(委員長)『でしょ。同じく裕福なのにそういうのが無い大原くんが羨ましい!』
「本当に羨ましいよ」
俺が空中に浮かぶ画面に注視していると、なにやら声が?はい、わかってます、委員長です。俺は冷静に、冷静にと心で念じながら、深呼吸を始めた。すぅ、はぁーすぅ、はぁー
急に話しかけられても答えられないんだよ!!伊達にボッチをこれまでやってきたわけじゃない!!俺はそんなことを思った後、努めて冷静に返した。
「いいいいやいや、お、俺いいい、一般の人と同じおお小遣いとせせせせ生活だから」
「いや、顔キリっとしてるけど、凄いどもってるよ!!?」
「そ、そそそんなわけないんだな~」
「まさかの、裸の○将!?」
「えええ、え?なにそれ」
あぁ、駄目だ。なんで顔の表情は普通になるのに、言葉は普通に発せないんだ。
「話題を元に戻して、そうなのか。普通の人と同じ生活をさせてもらえるんだね」
「ままま、まぁそういうことかな」
「じゃあ、今度はDONでね」
「ううん」
緊張で疲れた俺は机の上で寝たんだったな。そしたらこんなことに....ここから考えて、多分委員長と話してたからだよね。男である俺が....
「ウホ♂良い男」
「今井様と話過ぎなんだよぉぉ!!教えてくれぇぇ!!」
まぁ結果ぼこされずには済んでるけど....はぁ
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