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イインチョ

 そんなことを確信した翌日、俺は学校でそのことが言えずにいた。ボッチだからといってイジメられているわけでもないのだが、話しかけてくる人は居ない。

 俺は話しかけることは出来ない。だからそもそも話せないのだ。そんなこんなで誰とも話さずに居ると、放課後になった瞬間に、委員長になったばかりの今井さんが話しかけてきた。これはチャンスである。


「ここから一番近い屋上に来てくれますか?」

「い、良いですよ」


 なんか、呼び出しくらったーー!!?いや、品行方正の権化みたいな人が呼び出しなんてすることはないな。うん、きっとそうだよ。

 今井さんは黒髪ロングでメガネを掛けている美少女だからな~二人切りになるかもしれないと思うとドキドキしてくる。

 何で、呼ばれたんだろうなと心を弾ませて俺は屋上に行った。


 屋上に行くと、やはり今井さんが居た。もしかしたら今井さんは居ないのかと思ったのだが、そんなことをする人では無いのだろう。

 相手に失礼なことを考えつつ、俺は相手が喋り出すのを待っていた。自分から話せないからな!!鼓動はクレイジーなほどに高鳴っているし。

 

 そんなことを俺が考えた直後、今井さんはつかつかと歩き、こちらに歩み寄って来ていた。みんなの委員長像を体現したような今井さんは、不良なのか?俺がそんなことを思ったのは、杞憂だったらしい。


「君、キノコブラザーズ知ってるの!?他のレトロゲームも知ってる?」

「はははい、ぼ僕はレトロゲームしかやって居ませんでしたから、結構知ってますよ。ただ、最近DONを始めました」

「おぉ、レトロゲーム愛好家に会うとは思わなかった!!ゲーム友達Getした!」

「いきなり友達認定!?」


 意外と冷静に答えられたが、内心は凄い驚いていた。今の所、本か参考書しか読んでない今井さんがゲーマーだと!?

 しかも、友達認定された。まさか、青春を謳歌せし者はこんなに簡単に友達にしていたのか?


「ごめんなさい。ちょっと同士を見つけて興奮しちゃって」

「確か、大原夏樹くんだよね」

「あ、あああ、お、大原夏樹だ」

「大原くん!!たFSのアカウント教えてくれない?そこで、ゲームについて熱く語り合おうよ!!」

「わ、わかった」


 俺は委員長の気迫に断ることが出来ず、FSのコードを交換した。FSの友達リストに初めて家族以外の名前が載った!!!!

 よっしゃぁぁぁぁ!!!!!


「やっぱり、同士を見つけると嬉しいよね!!」


 どうやら、いつの間にかガッツポーズしていたらしい。まあ、ゲームについて語るのは楽しみではあったからあながち間違いではないだろう。

 それに文ならスムーズにやり取り出来るはずだ!!そして文で他人と会話することに慣れれば、リアルでも話し掛けられるようになれるだろう。


「じゃあ、FSで」


 委員長は去って行った。

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