表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Trick with Treat  作者: カオス学園文芸部
短編集『Trick with Treat』
2/46

かぼちゃ頭の僕@羽浦 有紀

作者:羽浦 有希

ジャンル:詩

 どうしてひとは憎しみあうの?

 どうしてひとは妬みあうの?

 どうしてひとは仲良く出来ないの?

 どうしてひとは――。


 かぼちゃ頭に生まれた僕は、いつも人々を笑わせて来た。

 驚かせたり、幸せにさせたり、時には泣かせちゃった時もあるけれど。


 『トリック』って言葉、僕は本当は好きじゃないんだ。

 人を騙したり、誤魔化したり、企んだりするっていう意味もあるから。


 僕はただ、楽しく遊びたかった。

 みんなと笑って居たかった。

 ただそれだけなのに。


 がぼちゃ頭に生まれた僕は、いつも人々を笑わせてきた。

 でも僕は心の中ではいつも泣いていた。


 『トリート』って言葉も僕は好きじゃない。

 おもてなしをする友達も、特別な楽しみも、僕には無縁のものだから。


 でもね、君は「ちがうよ」って言ってくれたんだ。

 『Trick with Treat』。

 『悪戯』と『もてなし』をいっぺんにやっちゃおうって。

 みんなをあっと驚かせようって。

 そう満面の笑みで言ってくれたんだ。


 かぼちゃ頭に生まれた僕は、このとき初めて心から笑った。

 お腹を抱えて笑ったよ。

 君も一緒に笑ってくれた。


 さあ、今日はハロウィンだ。

 主人公は君達だ。

 僕はかぼちゃ頭を誇りに思う。


 君達に、笑顔を与えられて――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ