かき氷①
短い…
ついについにやってきました!
なつやすみ!!!
中学までとは違って、ある程度自由がきくからいいよね!
いやー、社会人になるとさ、夏休みってもお盆くらいじゃん?でもお盆だとどこ行っても混んでるから基本出掛けないし。まぁ、社会人には社会人なりに遊び方あるんだけど。
でもやっぱ1ヶ月以上の休みが与えられるのは学生ぐらいだし!
前のときはバイト三昧だったからね。今回は遊びまくるぜ!
と意気揚々になってたわたしですが、ただいまブー垂れてます。それはもうすんごい。ブーしすぎて、いろんな人から顔をつつかれまくってます。
「そんな怒んなくったって…。」
怒ってません!拗ねてるんです!
だってだって、わたしが宝探しゲームで右往左往して、部活やりたい!みんなに会いたい!静流先輩に泣きつきたい!!って思ってたのに、みんなは、みんなは…!!
わたしを裏切って彼氏なんか作りやがってぇ!!
しかも静流先輩まで!!
なんでも、塾でずっと一緒だった男子から告白されたらしい。
くっそ!わたしが見てない間にそんなことになってたなんて!
他の人も夏休み前だからか、告白したりされたり。
そーですよね夏休みはやっぱり彼氏とデートとかデートとかデートしたいですよね。ケッ。
リア充まじ許さん。
「静流先輩!彼氏、絶対会わせてくださいね!」
「舞も?」
も?
「みんな会いたいって言ってるんだよね。」
「だってぇ、変な男だったら困るでしょぉ?静はしっかりしてるようでボケボケちゃんだからぁ。」
全員同意。
「そうかなぁ?でもまぁ、会えばみんな気に入るよ。とても好い人だから。」
そう言って頬を染める静流先輩は反則的に可愛かった。ちくしょう!
「そんなことより、今日集まってもらったのは夏休みの合宿の話をしたかったんだ。」
そう。今日は夏休み初日だけど、みんな弓道場に集まっていた。最初の1週間は部活をやるって言われていたからだ。
しかし!
「合宿ですか?」
「うん。これも舞がいない間に決めちゃったんだ。ごめんね?去年は私達2年生しかいなかったからやらなかったけど、部員も増えたし、どうせなら夏休み合宿をやろうと思って。うちの…別荘みたいなのがあるんだけど、そこに小さい弓道場も作ってあるんだ。ずっと昔からうちは誰かが弓道を続けていたからね。許可ももうもらったから、日程を決めようと思って。さすがに日程は全員揃ったときじゃないとね。」
やったーーーーーー!!
憧れてたんだー!夏合宿!!
でもでも、弓道なんて特殊だし、人数も少ないから諦めてたんだ。それが叶うなんて!
めっちゃ嬉しいーーーー!
「いつでもいいです!」
お盆はさすがにじっちゃんばっちゃんとこ行っちゃうけど、それ以外ならいつでも!美晴との約束なんてあとあと!学生の間しか出来ない青春最優先だよね!
「舞の機嫌がなおって良かった。じゃぁ、候補日としてはこの辺りがいいかなって思うんだけど。先生たちも大丈夫って言ってたし。」
「先生たちって何ですか?」
「合宿は一応学校行事だからね。私達生徒だけじゃダメなんだよ。部費も使うわけだし。でも、顧問はあれでしょう?だから、指導の意味も兼ねて杏望先生に同行を頼んだんだ。そしたら、『自分だけじゃ人手が足りないでしょう』って、棗先生と実里先生も一緒に行ってくれることになったんだ。」
ふへー!そんなことになってたんですねぇ。
「車は部費でレンタルして、棗先生と杏望先生が運転してくれるし、細々した用意は実里先生がやってくれるって。普通の部活は顧問と監督、コーチとかマネージャーもいるんだよ?しかも旅館に泊まるし!いくら大所帯の部活が多いからって、至れり尽くせりよねー。」
「まぁ、弓道部は人数も多くないから。でも、女子しかいないから、防犯の意味も込めて男性教諭が2人なんだ。だから全部で11人。楽しくなりそうだね。ちなみに3泊4日の予定だから、そのつもりで準備をしといてね。」
はーい!
お行儀よく手をあげて了承を示し、そのあとはお菓子は500円までですかーとか、ブタメンはおやつに入りますかーっていう浮かれまくってるやりとりを延々としてた。
どうしよう……!
楽しみすぎる!!
次は合宿編。私もしてみたかったです!




