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この世界で真の仲間と出会えたからハッピーエンドを目指します!  作者: タカハシあん


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第47話 天ぷら

 別に魔法はそこまで重要ではないようで、お嬢様は、一日一時間くらいしか鍛練しかしなかった。魔力のコントロールさえできたらいいみたいよ。


 一番は座学が重要であり、この国の歴史や算数、字の書き取りをメインに学んでいるようだわ。


 とは言え、座学ばかりじゃなく、お友達との会話が出来るようにと、おしゃべりする時間も取っているわ。


 やはり貴族とは言えど、コミニュケーション能力が高いほうが人間関係を築けると思っているようで、しゃべることも鍛練とされているわ。


 おしゃべりはお茶会の練習も兼ねているようで、わたしたちもドレスを着せられているわ。


 何とも堅苦しいお茶会で、楽しくもないおしゃべりだけど、これは勉強なのだから真剣にやるしかない。


「世間話も結構大変ですね」


 お茶会の練習も終わり、わたしが作ったパウンドケーキを食べながら本当のおしゃべりをして本当の世間話をする。


「そうですね。ですが、それをそつなくこなしてこそ輪を築けて、立場をよくすることに繋がるのですよ」


「わたしにはちょっと苦手だわ」


 お嬢様は賢いから覚えも早く、話もわかりやすい。けど、どちらかといえば聞き役が得意ような気がする。普通のおしゃべりではわたしが中心に話して、お嬢様は楽しそうに聞いているからね。


「そうですね。お嬢様は苦手が態度に出るときがあります。それを直していくことが今後の課題ですね」


 ふーとため息をつくお嬢様。向き不向きがあるのに貴族だからとやらなくちゃならないとか苦痛でしかないわよね。


「複数人いるときは、一番のおしゃべりさんを見つければいいと思いますよ。おしゃべりさんは、聞いてくれる方がいれば進んでしゃべってくれますから。あとは、所々で話題を振ったり、話に共感したりすれば進んでおしゃべりする必要もないと思いますよ」


「それはいいわね。おしゃべりさんがいないときはどうすればいいの?」


「主催の方の興味の話を振ったり、褒めたりするといいと思いますよ。気分が優れなければ気を使ったりして、相手を思いやるとよい印象を持ってもらえると思います」


 前世のわたしではなく、これはキャロルとして持って生まれたセンスだと思う。こんなにおしゃべりじゃなかったしね。


「なるほど。意味もないおしゃべりをするよりそのほうが断然楽しそうだわ」


「お嬢様はわたしを知ろうとしているときは普通におしゃべりしてますし、相手を攻略すると考えたらいいのではないでしょうか? 何を考えているか、何を望んでいるか、どんな話に興味があるか、本人から、周りから、情報を仕入れていく。そうやって相手を攻略していくほうがお嬢様らしいです」


 楽しく無駄話を、なんてお嬢様の性格ではない。目的をもって相手を攻略していくってのがお嬢様の性格っぽいわ。


「キャロル。あまりお嬢様を焚き付けないの」


「申し訳ございません」


 いかんいかん。また調子に乗りすぎたわ。わたしのダメなところね。歯止めが効かなくなるの。自重をおぼえないと失敗しそうだわ。


「キャロルは本当におもしろいわよね。考え方が突飛すぎてとても新鮮だわ」


「自分でも突飛もないこと言っている自覚があるのでお嬢様は真似しないでくださいね。変わっていると思われますので」


「ふふ。自覚あるんだ。あなたは本当におもしろいわ」


 ふふとウソ偽りなく笑うお嬢様。本心から笑うことも出来ないとか、貴族ってよく正気を保っていられるわよね。わたしなら壊れているところだわ。


 まあ、お嬢様の気分が和らげられるのならお友達係として本望ってところだわ。偽りの関係を築くための存在にならなくて済むんだからね。


 休憩をしながらなおしゃべりが終わると昼食となり、わたしたちは下の食堂に向かった。


 お茶を飲んで少したぷたぷなので、パンは鞄に入れて野菜スープだけを食べた。


「何だか肉が少なくなってない?」


 相も変わらずよく食べるティナは、お茶でたぷたぷになりながらもすべてを完食していた。


「そうだね。肉の消費が多くなったんだろうね」


「肉が食えなくなるのは嫌だな」


 わたしは構わないけど、肉食なティナには厳しいでしょうね。


「じゃあ、次の休みは山に狩りに行こうか? 猪なら冬眠しないし、冬を越えるためにたくさん食べているでしょうからね」


 一日あれば猪の一匹でも狩れるでしょう。あとはすぐに解体して鞄に入れておけらば腐ることもないんだしね。


「そうしよう。秋だし、山菜も採れるし」


「山菜ってどんな食べ方するの?」


「うちでは水で溶いた小麦粉を付けて油で揚げてた」


 天ぷらあるんかい! どんな世界観よ! いや、漫画かアニメの世界ならあっても不思議じゃないか。


「いいわね。帰るときに油と鍋を買って行こうか」


 天ぷらって小さいときに食べたけど、完全に味を忘れている。どんな味がするか楽しみだわ。


「お肉もやってみてもいいかもね」


 確か、お肉の天ぷらってあったはず。どんなものかやってみようっと。


「いいね! 美味しそうなのを狩るよ!」


 本当に美味しいのを狩るのがティナなのよね。将来はグルメハンターとかになりそうだわ。


 でもまあ、それもありかもね。美味しいものが食べられる。それだけで人生が楽しいもんね。

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