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4.呪いふたたび 1

容子は郵便受けに見覚えのある郵便物を見つけた。


······まさかね?


開封すると、以前同様に「呪」という文字が中央にプリントアウトされたカードが一枚入っていた。


立花沙羅のカードとは似ているけれど、ふたたび送って寄越す沙羅の動機がわからない。


それとも、まだ私への憎しみは消えないということなのだろうか?


でも容子はこれは沙羅からのものではないような気がしてならない。


それに沙羅には現在の住所は知らせていないので、沙羅の可能性は低いのではないか。


では一体誰がこんなこんなことを?



このカードが何日か続いて届くならば今度は早く通報しないと思うと同時に、自分の身を守らないとならないと覚悟した。


可能性は低くても、沙羅だとしたら実家には戻れないし、嫁いだばかりでは余計に親に心配をかけてしまう。


妹の家にもそうそう長くはいられそうもないし、万が一家族に危害が及ぶのは避けたい。


修司に相談してみようと思ったが、相変わらず帰りは遅く、まともに帰ってこれない日々が多い状態で、このことを彼に相談しなくてはならないなんて······。


まさしく自分の危惧した状態になってしまっているなと容子は深い嘆息を漏らした。


しかもこんなに早く。


そう、こうなるのが嫌で修司との仙台行きを一時は諦めようとしたのに。


どこへ身を隠せば安全か?


もちろん修司にだけは行先は告げて行くつもりだ。



そうだ、ただ逃げ回るよりも、全国のみつわ荘巡りをして、あの絵のみつわ荘はどこなのかを突き止めるというのはどうかしら。


こんな時にすら容子の探求心に火がつくことを修司は知っているとはいえ、良い顔はしないのだろう。


とにかく今は身辺に気をつけなくては。



明後日修司の着替えを届けに職場近くまで行く用事があるから、その時に相談してみよう。


容子は不安を拭い去るように、家の防犯と旅支度を急いだ。



修司にストーカーから護ってもらえたことは非常にありがたく心強いものだった。


でも、誰かに護ってもらうことが、それが当たり前になって行くと自分が弱くなって行くようで、容子はそれが最も怖かった。


修司のいない生活は、もう容子には考えられない。


修司が仕事で帰れない日が続くと寂しく思ってしまうのだから、一人で逃げる覚悟が、容子の中でどんどん弱まって行ってしまう。

一人は嫌だなとすら思ってしまう自分に気がついているのだ。


佐和さんは、どんな理由や気持ちで八神家を出て行ったのだろうかと最近は特にそれが気になってしまう。


もし知ることができたら、修司さんの心の傷も癒える日が来るのだろうか。

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