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転生しても受難の日々  作者: 流星明
暇をもて余した神々の遊び
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第31話 アルゼナ地上鑑賞中

お待たせしました。

「ま~~だ、ユウキ君はそんな事を言ってるんだねえ。まっ、分からなくないよ。勇者だの、英雄だのは苦難と災厄に巻き込まれがちだから。正義の味方気取りという、くそみたいな存在もいるしね。関わりあいになりたくないのは分かるけどさあ‥‥」


私は4Kテレビに写るユウキ君を見ながら、テーブルに置いたポテチを食べる。うん、うす塩味最高~~! さすが、お菓子の投票で1位取っただけあるなあ。そして、グラスに注いだ氷入りのコーラを飲む。かああっ 労働の後のコーラは効くねええ!! ソファーに寝そべり、食べて飲むっていいよ。人間って、本当に良いものを作ってくれる。


「あいにく君は歴史の主流に入ってしまった。アイラ=ファルディス、マヤ=ヴァングリーブ、ミューズ=アルセと関わった時点でね。実力ありすぎるユイ=リンパードも権力者が放っておく訳ないし。しかし、ユウキ君は強大な戦力持ってるよね。8騎士でも勝てそうなの数人かなあ?」


ポテチを袋から出して食べながら考えていると、庭に面したガラス戸が粉々に吹き飛ばされた。部屋に入ってくる奴を少し見て、特に気にもせずに私はテレビを見直す。うん、誰もいなかったねっ。


「無視するでないわ、アルゼナ! 貴様、我の邪魔をしてくれおって。本来なら我の手駒となるはずだったあの女4人を横から奪うとは何事かああ!!」


「あん? 誰かと思えば私に負けた邪神オードル君じゃん。また私の瞬〇殺で倒されたい?」


ミューズちゃんを自分の僕にすべく、変態オードルは邪神の繭の中に降臨。そのまま犯そうとしたんだよね。角生やした顔色悪いおっさんの癖に、性欲強すぎじゃね? 普通は介入しないけど、自分の信者に手を出す馬鹿をそのままにしたら神様失格じゃん? だから私がお相手した訳さ、もちろん戦いのね。


「‥‥ぐっ、止めておこう。だが、抗議はさせてもらう。貴様の呼んだ天命人ユウキによって、闇落ちするはずの奴等が救われ、しかも帝国内の余の勢力は失われた。余としては貴様に何らかの保証を求めたいのだが?」


「ええ~~、反乱失敗の原因は君の信者が頭悪すぎだからでしょ。あの暗黒司祭なんて、頭でっかちで突発的な出来事に対応出来てなかったじゃん。ブレスク伯爵家の情報管理もザルだったし、最初から負ける戦だったよね?」


それとマヤちゃんとアイラちゃんをなめすぎたのもある。彼女達の素早い行動により、こいつの信者達が反撃する前に潰したからね。ヤンデレの愛に不可能は無いのかも?


「ひ、否定はせぬ。だが、余としても強い手駒は欲しい。他の神や貴様ばかり、そういった奴等を囲うのは不公平だ。だから‥‥」


「ふむ、私が連れてきた天命人を寄越せと? 君は天命人を呼べないけど、世界に干渉する力は他の神以上に持っているじゃない。不公平と言われてもな」


私達は、世界に直接干渉するのを制限されている。神の自己都合で世界をいじった結果、生物や文明が滅んだ事が何回かあったからね。でも、その原因を作った、この馬鹿の干渉資格が変わらないのは違和感あるんだよな。今度、神帝様に聞いてみるか。


「‥‥貴様とて正義の女神ラーナの増長は苦々しく思っているはず。やつの極光教により、人々が虐げらている。我が信者もだが、貴様の信者も異端とか言われていよう。ゆえに‥‥、ってポテトチップス食うのを止めんかああ!! 真面目な話をしとるんだぞ!」


あ~~、面倒くさいなあ。だから、協力しろって事でしょ? でも、オードル君も似たような存在だろうに。抗争してるヤクザかマフィアみたいな勢力争いしてるし、これは同族嫌悪ってやつなのかな。


「あの堅物がうるさいのは昔からでしょ? 今さら、それを言ってもねえ。あと私は君の事も信用してないからね。まっ、私が送り込んだ天命人の中で君の気に入った子を仲間にしても構わないよ。ただし、ユウキ君達には手を出さないで。彼らは面白い存在なんだから」


私の1番のお気に入りだからね。私が転移させた天命人の中で、最も心が強い。彼なら力に振り回されず、彼女達を御せるだろうし。だから、この馬鹿神に釘を刺したんだけど‥‥。


「我の信者を倒した輩だが仕方あるまい。だが、帝国内での活動は止めぬからな。まだまだ闇に引き込める奴は多い。奴等を仲間に加え、あの高慢ちきなラーナの鼻っ柱をへし折ってくれるわ。はっはっはっ!!」


うわぁ、自分の世界に入ってるよ。‥‥さて、そろそろウザいから屋敷から出てってもらおうか。今回の使う技はこれだ!!


「話は終わり? じゃあ、とっと出てってもらうよ。いい加減、ウザい。パ〇ーゲイ〇ー! バ〇ター〇ルフ!!」


「どわあああっ! 格ゲーに出てくる帽子被ったアメリカ人の超必殺技を使ってんじゃないぃぃ!!」


うん、良い感じに吹っ飛んでいたね。あの馬鹿はほっとくとして、そろそろユウキ君に会うとしようか。さあて、色々と厄介事を増やしてあげよう。神様からの試練だと思って諦めてね!









次回、ユウキとアルゼナの再会。

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